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読んでやる! basis 基礎 見るⅠ
眼球から脳へ

 「見るⅠ」は、眼の見え方がどのようなものか考えます。このページでは「眼球から脳へ」を取り上げました。

眼球から脳へ

 眼球から送られた外界の情報は、脳にどのように映るのでしょうか。人は、脳でものを見ています。脳に送られた映像が、確かなものであることが求められます。

 健康であれば、眼球で見たそのままが、脳にそのまま映ります。

図3-1

 図3-1を説明します。
 眼球で捕らえた情報が、そのまま送られて、脳に映ります。「眼球の情報」=「脳へ送られた情報」ということです。
 1点に焦点を合わせた場合、脳に送られる情報量は少なくなります。まぶたを開けて見えた状態より、目を見開いて見た場合の方が、はっきりと見える情報量が多くあります。

図3-2

 以上は、健康な場合です。しかし、例外があります。
 極端な例ですが、心因性視力障害(しんいんせいしりょくしょうがい)があります。眼球や神経、脳は、機能的に問題はないのに、目が見えなくなることです。この原因は、ストレスなどの心の問題だといわれています。
 この症状が、眼球から脳に送られる途中で遮断されるのか、送られた映像を脳が読み込まないのか、原因は私にはわかりません。しかし、精神的な作用が、視力に影響を与えていることは事実です。
 脳に映像が送られているのに、見えないというのは最悪の状態です。この見えないことを最大とすると、ストレスの強弱によって、見え方に違いがあると考えるのが自然です。
 また、ストレスに似通いますが、好き嫌い、先入観、強い願望、楽観、悲観、えり好み焦燥、緊張など、感情、趣味、志向、気持ちの状態などによって、見え方が変わることがあります。
 例えば、文字が「白」であるにもかかわらず、「黒」にして見てしまうことです。この場合、ある程度時間が経過してから、読み返すと「白」だとわかります。文字だけでなく、色、形なども変化することがあります。
 さらに、誤解により、脳の映像を違うように見てしまうこともあります。誤った理解を正しいとしているので、そのように見てしまうことです。先ほどの先入観は、見る前から予めもっていたものですが、誤った理解は、現実に直面している状況の誤解をいいます。正しいものに接しているのに、誤解をして、違うものを見ることになります。
 先入観にせよ、誤解にせよ、なかなか気づきません。そして、思い込みが強すぎると、少しの時をおいて同じ物を見たとしても、その状態は続くことがあります。

図3-3

 ストレス、感情、誤解などによって、脳に映っているものを歪(ゆが)めてしまうことがあるのです。正確に情報を読み取るには、ストレスや感情、誤解への対処法を考えておく必要があります。

更新記録など

2016年10月4日(火) : アップロード
2018年5月31日(木) : 『意識と無意識ⅠⅡⅢ』追加による構成変更。