疲れにくい読み方の模索(2013-2014)
冒頭部分
文章を見るとき、目の使い方、文書の位置、姿勢などをどのようにすればよいのでしょうか。できるだけ具体的に考えていきたいと思っています。
読み方(2013-2014)
一字一句の読み方
私は今まで一字一句を読んでいました。文章の内容を把握するというよりは、文字を覚えるために見ている感じです。
遅々として先に進まず、一歩進んでは休むのを繰り返していた気がします。読んだ後から内容を思い起こしてみても、内容よりはどんな文字があったかをよく覚えていました。
普段どんな見方をしているのか、歩くことで考えてみました。歩くときは前を見ていて、今足で踏んでいるところに目を向けていません。
先を見るのは、歩ける場所かどうか、どう歩くのかを判断するためです。やがて前を見ていた場所に着きますが、その場所に着いたからといっていちいち足下を見ません。
目的地に着くまでは、前を見ています。
歩くことと同じで、今読んでいるところより、先を見ながら読んだ方が軽快に読み進められるのかもしれません。
見ていた先の部分を読み始めたからといって、そこを注視する必要はないのだと思います。同じ調子で先を見ればいいのだと思います。
すでに意識が、それなりの認識をしていると思われるからです。
読むのは、文章に何が書いてあるのかを知るためです。そのために、意味のある単位ごとに読んではどうでしょうか。
例えば、単語よりは文節、文節よりは文、文よりは複数の文というように。一度に多くの文字数を読むことができれば、内容を知るには効率がいいかもしれません。
内容がすぐにわかれば退屈しませんし、余分なことが頭に浮かぶ暇もなくなるかもしれません。次から次へと内容が展開するわけですから。
一字一句の読み方をしているときは、文字や文を丸暗記しようとしていました。暗記してから次の文を読むという感じです。
それでは先になかなか進みません。伝票整理のとき、数枚前の伝票がおかしいと感じて、間違いの伝票を抜き取ったことが何回かあります。
これは、数枚前の伝票を覚えているということです。具体的に覚えているわけではありませんが、「何かおかしい」ということだけ覚えているのです。
文章の場合、内容を自分なりに理解にしていれば、次の文をどんどん読んでいけばいいのかもしれません。読んだ内容を案外覚えているかもしれないからです。
読んだ内容を思い出せない場合は、どうすればいいのでしょうか。読み返すしかありません。読み返すにしても効果的な方法はないでしょうか。
仮に開いた本の文字がすべてはっきりと見えるとしたら、読み返すのは容易だと思えるのです。
一字一句の読み方では、読み返すにしても、その部分を見つけにくいように思います。
さらに先の部分までもはっきりと見えて内容を推察できるなら、もっと読みやすくなるかもしれません。
先の部分を見るのは予習で、読んだ部分は復習、といった感じにできれば、もっと深く読めるかもしれません。
意識ではっきりと全体を見ることができれば可能かもしれません。また、文章全体をはっきりと意識で見ることができれば、あまり目を動かさなくていいはずです。
本好きな人は“斜め読み”や“カメラで写し取るように読む”と聞いたことがあります。一字一句の読み方では、このような読み方はできません。
彼らは一度にいくつもの文字を読んでいるのだと私は思います。私には想像もつきませんが、1日に2、3冊読むという人がいました。
彼らの中には、読書すると頭がスッキリする、という人がいました。速く読めるのはうらやましい限りです。
同時に、読書で気分転換ができることに私は驚きました。私の場合、速く読もうと意識するだけで疲れてしまいそうです。
はじめは、数個の文字をはっきりと見えるようにしたいと思っています。
呼吸とイメージ
頭の後で見るイメージにすると文章を読みやすいと聞いたことがあります。今までに実践したことがありますが、楽に読めた記憶があります。
それでも、肩凝りや頭痛はありました。肩凝りの原因は姿勢にもありますが、肩で息をしていました。肩が上がっていたのです。
呼吸といえば、腹式呼吸というのをよく耳にします。腹式呼吸をしようと思っています。
腹式呼吸といえば、
気持ちが落ち着くという臍下丹田で、文章を見るイメージはどうでしょう。目に映ったものを呼吸で丹田に送るイメージもできます。
臍下丹田は肩よりも下にあるので、肩が上がりにくいように思えます。
丹田で文章を認識する、読むという感覚を目指したいと思います。
音読
人との話、テレビやラジオを見たり聞いたりすると案外話をよく覚えています。文章を読むのと人の話を聞くのとでは、人の話の方をよく覚えています。
自分で勉強するより、人に教えてもらった方が、効率がいいと思います。
お母さんのお腹にいるときから、赤ちゃんは声を聞いているそうです。文字を知らない子供は、話を聞いて大きくなります。
文字を見て話を理解するより、人から話を聞いた方が、人には自然なのかもしれません。話のリズムで、考えたり思ったり黙読していると思うのです。
黙読のリズムが、話のリズムをベースにしているのなら、音読は大切だと思います。音読は、話と黙読の段差をなくす役割をしているように思えるからです。
あたかも話をしているような感覚で、黙読をすれば、疲れは少ないかもしれません。
声に出すということは、体を使います。口を動かし、呼吸もそれに合わせます。
音は振動として体に伝わります。頭での感覚だけでなく、体を使うことで、話のリズムをより身近なものにできる気がします。
また、声に出すことで、腹式呼吸ができているかを確認できそうです。
黙読より音読は、時間がかかります。時間がかかることを当然のこととして、ゆっくりと声に出して読めば、気持ちが落ち着くかもしれません。
自分のもっともよい音読のリズムがわかれば、黙読の際にも落ち着きを得られるかもしれません。
気分転換のつもりで、少しの間、ゆっくりと音読をしてみるのもいいかもしれません。
わからないことがあった場合
文章を読んでいて、わからない文字、言葉などが出てきたときは、手間はかかりますが、その都度、調べようと思います。
記憶があいまいなものについても同じようにしたいと思っています。
意味だけでなく、漢字や英語などの読み方は、音読から考えても重要だと感じています。
読み方がわからないと、読むリズムが乱れるばかりか、記憶にも影響しそうな気がするからです。
言葉のわからない状態で読んでいると理解できずいらいらします。これが肩凝りなど疲れの原因を作っているようです。
内容を知るために読むわけですから、理解しやすくする方が疲れは少ないはずです。
調べてもわからなことがあります。言葉を調べ、前後の文脈もチェックしますがどうしても書いてあることがわからない。
この場合は、ある程度調べたら、わからないことを追求するのを止め、そこに感情を持ち込まないことにしました。
「これだけ調べてもわからない。自分はなんてXXなんだろう」などと思うと、自己嫌悪になり、疲労を増大させるからです。
他人を基準にしたり比較すると悲惨です。理解できたプラス面に目を向け、うんちくが1つ増えたと思うことにしました。わかることがあれば、ラッキーなのです。
わからないことに、マイナスの感情を持ち込むと、疲労を生じます。肉体的な疲労だけでなく、感情からくる疲労にも注意が必要だと思います。
雑念
仕事や生活のことが頭に思い浮かんだり、文章を読んでいて連想する場合があります。気になって文章を読めなくなります。
思い浮かんだことや連想したことを放っておくと忘れてしまい、後でもやもやした気分になることがあります。
思い切って文章を読むのを中断することにしました。
ノートとボールペンを用意して、それらの雑念を書き留めることにしました。ノートに書けば、後で見られるので気持ちは一段落します。
メモでは足りない場合、別ペーパーに詳細に書くことにします。そして、文章を読むのを再開してはどうか、と思っています。
姿勢について
疲労をできるだけ、ためない姿勢はあるのでしょうか。体のどこの部分も緊張させることがなく、呼吸が楽にできて、長く続けられる姿勢です。
文章を読む場所は、オフィス、通勤電車やバス、寝床などいろいろです。その場所に応じて、立ったり、いすにかけたり、横になったりします。
場所、姿勢は変わっても、人は呼吸をします。呼吸を先に考えて姿勢を考えたいと思います。
座禅は腹式呼吸をしていると聞いたことがあります。座禅の姿勢は、背筋を真っ直ぐにして、ひざを組んで座っています。
この姿勢をして、私は本を読めません。足がしびれて、それどころではなくなるからです。机に向かっていすに座り、いろんな姿勢を試してみました。
肩幅くらいに足を開いて、背もたれを使わずに、いすに腰を掛けます。つま先がひざ頭の真下あたりのところに足を置きます。
あごを軽く引き、背筋を伸ばし、両腕を体側の真横にし、ひじから軽く曲げます。手のひらが上になるように両手を重ねて、手の小指側を丹田に軽く当てます。
胸を張り、へそを突き出すと腰骨が立ちます。すると、腹が骨盤とひざにしっかりと乗ります。呼吸をするとお腹が膨らむのを実感できました。
横になったり、立つなどの姿勢で腹式呼吸ができるのか試してみました。腰骨を立てることと、おへそを突き出すような姿勢をすると、腹式呼吸がしやすくなるようです。
条件が整えば、どんな姿勢でも腹式呼吸は可能ではないでしょうか。
ずっと同じ姿勢でいると体の一部分が痛くなったり、体が固まったりします。腹式呼吸ができるのであれば、私は特定の姿勢にこだわらないことにしました。
書類の位置
姿勢を作ると目線が決まりますので、その線上に書類の中心を置くことにしました。読みやすいのであれば、中心をずらしてもいいと思います。
できるだけ広い範囲をはっきりと見える、目から書類までの距離がいいと思っています。書類を開いて、すべての文字がはっきり見えるのが理想だと思います。
書類の角度は、読みやすいと感じる角度でよいと思っています。体調や姿勢にもよるでしょうから、読むたびに角度が変わっても仕方がないと思っています。
細かいところに神経を使って疲労感を増すようでは本末転倒です。私が読みやすいと思えば、それでいいと思うことにしました。
気をつけたいのは、書類を手に持ったとき、筋肉をできるだけ緊張させないことだと思っています。肩凝りや目が疲れる原因になるからです。
できるだけ書見台を使った方がよいのかもしれません。
机で読む場合、国語辞典と漢和辞典などを重ねて書類の枕にし、高さと角度を自分の見やすい位置にすることにしました。
わからない言葉が出てきたときはすぐに辞書を使えます。大きい目玉クリップを用意しておくと、書類のページを固定できるので便利です。
照明
照明も大切なことだと思います。照明が合っていないと、目や顔などを緊張させてしまいます。明るすぎると目を細めてしまい、暗すぎると目を凝らしてしまいます。
光の色の種類も気になります。私の場合、青白い光はいらいらして落ち着きがなくなります。橙色の光は落ち着きますが、消費電力の大きいものでも暗く見えます。
白熱電球のライトを使っていますが、私にはしっくりきません。
照明器具の種類も、蛍光灯、白熱電球、LEDなどあります。
なかには、光の強弱、色などを調節できるものがあるようです。いずれにせよ、使っているときに、ちらつきがなく、光の強弱のでない、安定したものを使いたいものです。
光源の位置も気になります。光源からの光が目に直接入ると、私の場合、疲れやすく、気持ちがいらいらします。
また、本の紙がつるつるてかてかしたものがあり、光の当てる方向によっては、光が反射して文字が見えにくくなります。
本の真上か、若干読み手側に動かした位置が読みやすいようです。光源や光の方向を自由に動かせる照明器具がいいように思います。
照明は、光の色、強さ、光源の位置調整ができるかどうかなど、自分に合ったものを使いたいものです。
いつ読むのか
体力の回復した朝に読めたらいいと思っています。少し早めに起きることができれば静かに取り組める気がします。
仕事から帰ると疲れています。そんな状態では、内容の把握はできません。時間を浪費し、ストレスを多く感じるだけです。
いつも朝読めるとは限りません。そんなときは、疲れをとってから読みたいと思います。
目を閉じて何も考えずに静かにしたり、横になれるのであれば十数分間寝たりします。脳と体の疲れを少しでもとってから読もうと思います。
疲れを感じたときは、こまめに休憩するつもりです。完全に疲れてしまうと、回復に時間がかかります。疲れる前に休憩をしたいと思います。
知人から山登りに誘われたことがあります。結構長い道を歩くため、2ヶ月前から練習に参加しました。そこで山道の歩き方を教わりました。
- 完全に疲れてしまうと回復に時間がかかるため、疲れる前に休むこと
- 空腹も同じで、空腹感を感じる前に少しずつ食べること
普通に歩けばいいように思いますが、上り下りが結構足腰を疲労させます。
山登りの本番を無事踏破した数日後、知人から足の爪が黒くなったかと聞かれたことがありました。
足の使い方を通りすがりの人から教えてもらっていたため、足の爪は黒くならなかったようです。
山登りに歩き方があるように、文章にも読み方があると私は思います。山登りにせよ文章を読むにせよ、疲れない方法を考えることは重要だと私は思います。
まとめ
「読み方」は、次のとおり
- できるだけ広範囲を読む
- 呼吸と姿勢を工夫する
- たまに、音読をしてみる
- わからないことにマイナス感情を持たない
- 疲れをとってから読む
以下余白
更新記録など
2016年1月13日(水) : レスポンシブ様式に改装