疲れにくい読み方の模索(2013-2014)
冒頭部分
景色を眺めたり、スポーツをしているときの見え方をふと思い出したことがありました。私の場合、文章を読むときの、目の使い方、見方が、他のときと違うようです。
「見る」と「読む」(2013-2014)
「読む」ことを正面から考えるきっかけは、「見る」と「読む」は違うのでは、という疑問が私に思い浮かんだからです。
人通りの多いところを歩いたとき、特に意識しなくても他人とぶつからずに歩くことができます。目的地に着いたとき、私は目に疲れをそれほど感じません。
目に力を入れなくても、今自分がどんな状況なのかわかるのです。そして、特に意識しなくても、人にぶつからないように歩いています。
また、意識せず景色を見るときも、どんなものがあるかは大体わかります。景色の中で見たいものがあれば、そこに目の焦点を合わせ、じっと見ています。
ここで私が感じるのは、目を凝らさなくても、まぶたを開ければ何かが見える、ということです。状況を判断し行動するのは意識だということです。
目に力を入れるかどうかにかかわらず、外の状況が映れば意識は役割を果たすのでないかと思うのです。みけんにしわを寄せたり、目を細めたりする必要もないのです。
このことから、目の役割は外の状況を脳に伝えること、だと私は思います。カメラに置き換えると、目はカメラメンズで、脳はカメラ本体になると思います。
カメラレンズが映像をカメラ本体に映せば、カメラ本体が映像を処理します。
リラックスさせても緊張させても、脳に外の状況が映るのであれば、疲れない目の使い方がいいと私は思います。
外の状況を脳に映すのが目で、脳に映された映像を「見る」「読む」のは意識がする、ということです。
違う言い方をすると、目と脳は道具で、意識がそれを使って見る読むをする、ということです。私は今まで、目と脳、意識の役割を区別していませんでした。
見え方
文章の1つの文字に焦点を合わせて見た場合、その文字をはっきりと見ることができます。周りの文字は、ぼやけてよく見えません(図1)。
しかし、景色を見るような感じで文章を見た場合、いくつかの文字がはっきりと見えます。数は少ないですが、それらの文字を読むことができます。はっきりと見えていれば、数個の文字を読むことができます。(図2)
1束100枚くらいの伝票から、条件に合わないものを抜き出す作業をしていたときのことです。
メモくらいの大きさの横長の伝票がありました。その伝票の左右上角、底辺部分の3カ所をチェックします。
1つでも違うものがあれば、その伝票を抜き出します。正確さが求められる作業でした。
はじめは、チェックする3カ所ごとに伝票を繰っていました。3回も伝票を繰ると、目や手が疲れ、時間もかかりました。
そこで、チェックする3カ所を同時にチェックすることにしました。
一度に3カ所チェックすると、1カ所ごとのチェックより少ない時間で作業が終わりました。正確さは同じくらいでした。疲れは以前より少ないように感じました。
この体験から、目は広範囲を映せるのと、人は一度に複数のことを処理できると感じました。
同時に、目に見える範囲があるように、意識にも目と同じような範囲があるのではと思いました。
伝票上の離れた3カ所を同時に見ることができたのは、意識したからです。はっきりと見える範囲を決めているのは意識だと思うのです。
意識すれば、はっきりと見える範囲を広げられるかもしれません。はっきりと見える範囲が広いことに越したことはありません。
はっきりと見える部分から離れるに従って、だんだんぼやけていきます。はっきりと見える部分から近いところでは、何となくわかる程度のぼやけ具合です。
おぼろげながらどんな文字かわかります。意識が文字を推察しているのでしょう。はっきりと見える範囲だけでなく、その周辺部分も意識は文字を読んでいるのです。
意識の読んでいる範囲は意外と広いのかもしれません。
目の見える範囲を広げる必要はあるでしょうか。私はその必要はないと思います。本や書類を持って腕を伸ばすと、それら全体が視界の中に入っているからです。
本や書類のほかに周囲までも見えます。
新聞を手で広げて見ると、全体が視界の中には入りません。この場合、目に力を入れて広角レンズのようにできれば、全体を見られるかもしれません。
目に力を入れることは、私にとっては疲労を意味します。何らかの形で目を変形させるのは、よほどの練習をしないとできないような気がします。
新聞の場合、必要なところが見えればいいので、現実には小さく畳んで見ますが。
近視や乱視の場合、メガネやコンタクトレンズをします。これと同じで、近くても広範囲が見えるメガネはどうでしょう。
しかし、メガネも自分に合わないと非常に疲れます。チラシで読書用のメガネを見たことがあります。一度、試してみてもいいかなと思っています。
また、メガネを外すと視界が広がります。メガネからコンタクトレンズにすれば、さらに視界が広がるかもしれません。
緊張すると視野が狭くなると聞いたことがあります。車の運転で、スピードが増すにつれて視野が狭くなると聞いたことがあります。
いろいろな条件で視野の範囲が変化するようです。
視界を広げることについては、必要になったときに再度考えたいと思います。
まとめ
『「見る」と「読む」』は、次のとおり
- 力まずとも、まぶたを開けば見える
- 目、脳、意識の役割を考える
- 目は脳に映像を映し、それを意識が見て読む
- 読む範囲は意識で広がる可能性あり
以下余白
更新記録など
2014年5月2日(金) 図1、図2追加
2014年5月8日(木) アップロード
2016年1月13日(水) : レスポンシブ様式に改装