睡眠と休息
読書をするためには、疲れないことと疲れをとり活力を充填することが大切です。質のよい睡眠は、より積極的な行動を実現させてくれます。休息は、行動の質を維持させてくれるのと同時に、慢性的な疲労から身を守ることができます。睡眠、休息は、読書に限らず、仕事、スポーツ、趣味などに必要なものです。睡眠、休息の取り方を工夫することで、充実感は違ってきます。これをすれば必ずそうなるとは言い切れませんが、確率は高くなります。
疲れをとる基本は、疲れる前に休むことです。完全に疲れてから休みを取ると、多くの時間を必要とします。長期化すると、うつ病などの精神疾患や高血圧など生活習慣病になりかねません。疲れる前に休み、疲れをとり、気力を充実させるのが大切です。疲れを慢性化させてはいけません。
睡眠、休息にとって一番大切なのは、その間は、何も考えず、体の力を抜くことです。頭の中を空白し、筋肉を緩めることです。仕事や趣味、予定など、その時だけは忘れることです。なかなか、難しいことですが、できるだけ何も考えないように、思い浮かばないようにします。
何か雑念があるような場合は、次のようにすればある程度改善されます。心身の疲れが取れていき、活力がみなぎるようなイメージを想像することです。全身の力を抜くことと、気持ちを楽にするように努めることです。心身の力を抜いて、自然な状態にすることです。
活性を復活する方法は、2つ考えられます。1つは、30分までの短い睡眠です。もう一つは、運動やジャグリング(例えば、お手玉)などです。
最近では、昼下がりの仮眠がよく言われ、職場でも導入するところがあるようです。しかし、短い睡眠をとっても、疲れが取れないことがあり、逆に頭がぼやけて仕事の効率が下がることがあります。これは、睡魔に襲われるときに短い睡眠をとるのは効果的ですが、ただ何となく仕事の能率が悪いと感じるときに仮眠をとっても、効果はありません。
そんなときは、運動をするのがいいのです。散歩、体操、ジョギングなど体を使うことです。そうすると、血流が全身に行き渡り、心身が活性化します。特にジャグリングは脳と体を使うのでお勧めです。時間も場所も少しですみます。2人以上でもできるので、会話や笑いが出て、より活性度が増します。その後、眠くなることがありますが、その時にこそ、短い睡眠をとればよいのです。
睡眠について気をつけたいことがあります。
人間の生体リズムは太陽とともにあるということです。朝、日の光を浴び、夜は暗い中で寝ることです。夜の11時から翌日の午前2時までは、できるだけ暗い環境にいるのが適しています。体の維持管理に必要な、成長ホルモンやメラトニンなどの分泌があるからです。これらは、強い光を浴びると、分泌量が極端に減ってしまいます。また、夜に寝るためには、朝に太陽光などの強い光を浴びる必要があります。これにより、生体リズムがリセットされ、夜に眠りやすくなるのです。私が理想と思うスケジュールを図1、2にしました。
次に、睡眠時間は人によってまちまちです。ところで、動物の細胞は、皮膚などの増殖する細胞と神経細胞のように維持するものに分かれます。増殖するにも、メンテナンスするにも一定の時間が必要です。ですから、短い睡眠の人が夜中に起きて、昼間と同じような環境に身を置くことはよくありません。ある生物の実験では、細胞のある時期に刺激を与えると、異常な細胞が増えるとのことです。ですから、ホルモン分泌の旺盛な時期に、昼間のような環境は好ましくないと考えられます。統計上、夜勤をする看護師はがんに罹りやすいのだそうです。このことは、これを裏付けているようです。よって睡眠の短い人は、細胞の正常増殖と神経細胞のメンテナンスのため、体の力を抜き、何も考えない状態で、夜を薄暗い中で過ごすのがよいということになります。研究者によると、薄暗さは、月明かりか蛍光灯に付いている豆球くらいの明るさまでだそうです。それ以上になると、ホルモンの分泌に影響があるそうです。逆に睡眠の長い人も注意が必要です。気を遣いすぎる人、過労気味の人は、長い睡眠を必要とします。1つは、適量な心身の使い方をしているのかということです。もう一つは、病気の場合です。研究者によると、必要以上の睡眠は、病気になりやすい状態にしていることがあるそうです。
休息をとる方法として、自律訓練法があります。手足が温かいの2段階目で十分な効果があります。
簡単な方法は、仰向けに寝て目を軽く閉じます。腕、肩、足、お腹、首、あご、目、脳と順番に、力を抜いて休むように命令をする方法もあります。
もっと簡単なものは、心身をリラックスさせた状態で目を閉じて、何も考えずにじっとしていることです。数分程度で十分です。
共通しているのは、リラックスして目を閉じて何も考えないことです。この時、呼吸は大切です。静かで深い呼吸になるようにします。
寝る方法は、弊サイトの「読んだもの・まとめ 睡眠について」に詳細を記載していますので、参考にしてください。
夜寝るための骨子は、朝起きてからの過ごし方だといえます。そして、寝る時に、その意思を持って寝られるようにすることです。寝るための状態作りと、意図的に寝られるように習慣づけることです。睡眠においても、呼吸が大切です。
以上、もっともらしいことをいいましたが、それでも、確率が高くなることはあっても、100%はありません。眠れない夜は必ずあります。その時に、どのように対処するかです。眠れないことを深刻に受け止めないことです。次の日に眠くなれば、短い睡眠をとればいいのです。たびたび休息をとればいいのです。精神的に追い詰めないことです。PEARLさんの『ONE STEP』を聴くと気持ちが軽くなります。YouTubeで聴くことができます。
以下余白
更新記録など
2015年2月17日(火) : アップロード
2016年1月14日(木) : レスポンシブ様式に改装