便利なモノ
目次
はじめに
Ⅰ 腰痛や予兆があった場合
Ⅱ 腰痛の回数が増えてきたら
Ⅲ 入院で便利だったモノ
Ⅳ どこで買うか
Ⅴ 番外編
はじめに
この体験談は、あくまでも一個人の感想で、絶対的なものではありません。腰痛に対して準備したモノの一例です。便利だったり、あったらよかったこと、感じたことを書きました。
腰痛の症状は、人それぞれです。ですから、準備するモノ、使って便利なモノは違います。時代とともに、モノも変わっていきます。日頃から、必要なモノを探す姿勢が功を奏するようです。
モノは、腰痛を予防したり、痛みを和らげたり、入院生活を楽にしてくれます。腰痛体操などの日頃の努力に、モノが加わると、より効果的です。生活の質をある程度保てます。
手術での退院後、モノの調達は難しいものがあります。歩き回って、現物を見られないからです。段階を追って、自分に必要なモノを準備した方がいいと思いました。
手術で入院するまでに、退院後のことも考えました。準備するモノは、身につけるモノ、自宅、病室で、私は考えました。いくら考えても、現実には、その時々で、必要なモノがでてきます。調達方法も工夫がいります。
基本的な方針として、病人に優しいことは、健常者にとっても負担が少ない、との考えをしました。早めの準備に、心の抵抗が少なくなります。やがて、人は年を取ります。備えて損はありません。
私の場合、何年後か先に、再度、手術もあり得ます。その時のためにも、準備するモノをメモしました。ご覧の皆様の参考になれば、さらに、うれしく思います。
Ⅰ 腰痛や予兆があった場合
最初にここで扱う物品などを先にあげます。
冷湿布&温湿布
コルセット、骨盤ベルト、サポーターなど
ベッド、マット
何度も腰痛になると、腰痛になる端緒がわかってきます。腰がだるくなったり、腰のある部分に違和感があったりします。
腰痛になった時
腫れ、熱っぽさをともなう腰痛になった時は、まず、安静にして冷やすことだそうです。冷湿布を使います。腫れや痛みが引いて症状が落ち着いてくると、腰を温めるのだそうです。この場合、温湿布を使います。痛みが引くまでは安静にします。
これは30年ほど前に医師から聞いた話です。今ならもっといい湿布なり療法があるかもしれません。まずは、整形外科を受診することでしょうか。痛み止めの注射を打つと楽になる人もいます。
心身を休める。
腰痛の兆候があった時に効果的なのは休むことです。できるだけ心身を動かすことを止め、横になったり、十分な睡眠を取ることです。
ウォーキングなどの運動やスポーツ、筋トレ、ストレッチ運動、腰痛体操などは、腰痛の徴候があった時は逆効果でした。身体のどこかに歪(ゆが)みがあるように感じるからです。そこに、特定の力や方向性を加えると、かえって歪みを大きくする気がします。十分に休養を取って、歪みを元に戻すことが先決だと思います。
これは、身体だけでなく、心、精神的なこと、ストレスとも関係しているようです。過度のストレスは、身体のどこかを緊張させます。例えば、肩こり、眼精疲労、ハイ状態、やる気をなくす、などです。この場合、「職場と仕事」と「私生活」をキチンと分けると腰にはいいようです。気持ちの切り替えが大切です。
風呂、サウナで、身体を温めたり、汗をかいたりします。趣味に興じたり、テレビの娯楽番組などを見ます。効果的なのは、笑うことです。笑えることは、それに集中しているからです。気持ちの切り替えがうまくいきます。また、声に出してワハハと笑うことで、身体の筋肉と、心の緊張がほぐれます。
周囲の人が笑っているのに自分だけ笑っていないのは、結構、深刻な状態です。寝付きが悪い、寝られない、熟睡できない時も同じです。腰より、メンタルヘルスの医療機関を受診した方がいいかもしれません。
道具などを使ってみる。
仕事をなかなか休めないことがあります。また、食事、トイレなどの日常生活は休めません。短い時間では、疲労の回復が不十分になりがちです。
不十分な疲労の回復を補うことを考えます。大きく2つの考え方ができます。
・ できるだけ負担をかけないように心身を動かす。
・ 短い時間でも、より効果的な回復を試みる。
などです。この2つの考えを実際の行動に反映させます。
腰痛の診察を受けた場合、医師から、腹筋や背筋を鍛えたり、減量するように言われます。これらは長期間、続けていくものです。即効性があるのはモノです。
コルセットや骨盤ベルト、サポーターなど
腰痛になると、3、4日横になって休んでいました。痛みが治まるとコルセットを着けて、動き出していました。
療養中は、コルセットの着用に関係なく、痛みが治まるまでの時間は同じように感じました。療養中でも、食事やトイレで動きます。その動きから腰を保護するためにコルセットを着けていると気づきました。コルセットの役割は、腰の保護です。
腰の保護であれば、何も痛くなってから着けることはありません。予感がしたり、無理な作業をする時に、予防的にコルセットを着ければいいのです。すると、療養を必要とする腰痛は少なくなりました。
最近、知人から聞いた話です。重い荷物を扱う仕事では、骨盤ベルトをつけて作業をする人がいるそうです。これが腰の健康寿命を延ばすことを彼らは伝統的に経験的に知っているのです
コルセットやサポーターは、ドラッグストアやスポーツ店などで、すぐに手に入ります。100円ショップ・ダイソーさんにも骨盤ベルトやサポーターが置いてありました。忙しかったり、外出しづらい場合、ネット販売が便利です。家に送ってくれます。近い未来には、ロボットスーツになると思います。
ベッドとマット
腰痛になると横になって安静にします。この時お世話になるのが寝具です。
私の場合、和式の布団がどうも身体に合っていませんでした。マニフレックスという高反発のマットレスを買いました。すると、数年ほど、腰痛はありませんでした。仰向けの姿勢でも腰に負担がなく、寝返りもしやすいのです。身体に合っていると、熟睡できます。
店員さんによると、高反発マットレスは万能ではないとのことです。お客さんによっては、勧められないそうです。体型、筋力、年齢などを考え、実際に横になって何回も感触を確かめるのが、購入のポイントだそうです。
ベッドを考える。
腰痛になって、和式の布団やマットで寝ていて、立ち上がろうとするとかなりの負担です。杖や、何かにつかまらないと起き上がりにくいです。手術前の説明で、医師からベッドを勧められました。しかし、家の状況からベッドは置けませんでした。仕方がないので、リハビリの先生に、最も負担の少ない起き方、横になる方法を教えてもらいました。それでも、帰宅後しばらくは、起きるのはたいへんでした。足腰が弱いので、両腕や上半身に力を入れることになります。高齢になると、難しいと思います。
腰痛持ちの場合、ベッドが腰の負担を軽くします。体を横にして、足をおろすと同時に状態を起こすと、簡単に腰をかけた状態になります。寝る時は反対に、腰掛けた状態で、状態を寝かせると同時に足をベッドに載せると、簡単に横になった状態になります。
腰痛持ちは、ベッドにしておく方が無難です。手術するからベッドを準備しようとしても、置く場所がなかなか確保できません。
Ⅱ 腰痛の回数が増えてきたら
最初にここで扱う物品などを先にあげます。
1 ステッキ(杖〔つえ〕)
2 マジックハンド
3 手すりの取り付け
4 温水洗浄便座(例えば、ウォシュレット)
5 介護用の風呂いす
6 食器洗い乾燥機
腰痛になってから、準備するのはたいへんです。腰痛持ちの場合、前もって準備すると助かることがあります。経験上、必要だと感じたものをピックアップします。自分で準備したものもありますが、他人を見て便利だなと思ったものもあります。
腰痛になった時、便利なもの
1 ステッキ(杖〔つえ〕)
私は、室内用、外出用に各1本持っています。家の中の手すりは、玄関、トイレ、風呂しかついていません。室内用にもあると便利です。
また、床(ゆか)にあるものを取る時に、屈(かが)んだり、元の姿勢に戻る時に、重宝します。特に、寝具が和式の布団や、畳や床に広げたマットの場合、起き上がる時に要ります。転ばぬ先の杖と言いますが、転(ころ)んだ後の杖はもっと必要になります。
ステッキ(杖〔つえ〕)は、100円ショップ・ダイソーさんにあります。長さもいくつかありました。私が買ったものは150円+税でした。100円ショップ・ダイソーさんには、ステッキ用ストラップもありました。杖を2、3本準備できれば、家の何カ所かにおけるので便利だと思います。どこに置いたか、よく忘れます。
2 マジックハンド
かがむのは腰に負担をかけます。床に落ちた物は、これで取っています。100円ショップ・ダイソーさんは「なんでもキャッチャー」、カインズホームセンターさんは「マルチハンドキャッチャー」の商品名であります。病院の売店にもありましたが、柄が短く高価でした。
何本かあると便利です。特に、マジックハンドを床に落とした時、2本あれば、残りの1本で拾えます。
3 手すり(玄関、風呂、トイレ、廊下など)の取り付け
私の家で手すりがついているのは、玄関、トイレ、風呂だけです。もともと、付いていました。
棚も便利です。健康な時に日曜大工で作っていました。各部屋、廊下、洗面所に棚があり、その棚板を杖代わりにすることがあります。胸から腰の高さは、物の出し入れが楽にできます。
しかし、必要もないのに、杖代わりに家具を置くのは、本末転倒です。やはり、手すりか、ステッキ(杖〔つえ〕)を使う方が、安全で便利です。家具の場合、家が狭くなります。
どうしてもというときは、カラーコーナーとかオープンラックが便利です。電動ドライバーがあれば、簡単に組立、分解ができます。手でドライバーを回すのはつらいものがあります。
4 温水洗浄便座(例えば、ウォシュレットなど)
尻ふきは結構たいへんです。病院ではその都度お世話になりました。以前はつけて、その良さは十分に知っています。現在のところ、私の家にはありません。これから、取り付ける予定です。
5 介護用の風呂いす(普通のイスの高さ〔40㎝くらい〕のもの)
少々、値は張りますが、介護用の風呂イスがお勧めです。病院で使いましたが、よくできています。
しかし、私は丸イスを2つ使っています。ニトリさんの「スツール(イデア2)」です。1つは座るため、もう一つは桶(おけ)やシャンプーなどをおくためです。座面がポリプロピレンなので、使用後すぐに乾きます。ただ、座面が堅く、そのまま座ると痛いです。タオルなどを敷けば大丈夫です。錆(さ)びやすいので、使用後はすぐに風呂から取り出して乾かします。私が買った時は、1つ571円+税でした。
100円ショップ・ダイソーさんにも座面の高い風呂イスがあります。5、6百円くらいだったと思います。
介護用のイスは、家庭の風呂場では、場所を取ります。治癒した場合、他に転用しづらいと思いました。
丸イスなら、台所で座ったり、洗濯物を干す時にカゴを置いたり、玄関でカバン置きに使っています。
6 食器洗い乾燥機
台所の片付けは腰に負担をかけます。流し台の上に置くタイプが、腰に負担の少ない高さです。
初めて買う時は、取り付け場所の水栓のメーカー名と型番を控えます。型番がわからない時は、水栓の写真を何方向からか撮っておきます。食器洗い乾燥機の取り付けに必要な、取り付ける水栓に合った、分岐水栓を特定するためです。
購入先で取り付けを頼むと、お金はかかりますが楽です。私の時は、取り付け金具(分岐水栓)の選定をしてくれました。自分でも取付はできそうでしたが止めました。うまくいかなかった時に業者を呼ぶことになり、二度手間になるからです。
Ⅲ 入院で便利だったもの
最初にここで扱う物品などを先にあげます。
※携帯電話、スマートフォンの充電器は必携です。
1 ステッキ(杖〔つえ〕)、マジックハンド
2 ひも付きフック
3 レジ袋、ジッパー式袋、ナイロン袋、輪ゴム、洗濯ばさみ、竿ピンチ
4 耳かき、爪切り、まごの手、うちわ、鏡、鼻毛カッター(電動)、ハンドクリーム、目薬、綿棒
5 イヤホン
6 ストローがさせるふた付きコップ、曲がるストロー、保温できる水筒、つま楊枝入り割り箸(紙袋入り)
7 石鹸入れ(ふた付きで底に穴の開いていない物)
8 水を使わないシャンプー
9 針金ハンガー
10 クリアブックA4サイズ、ノート(堅い表紙のもの)、筆記具(ボールペン、シャープペンシル)、小銭入れ、巾着(きんちゃく)袋
11 靴(くつ)、靴ベラ(柄の長いもの)
病院の入院案内には、準備する物が書いてあります。できるだけ、使い勝手のよいものを準備し、あると便利なものを付け加えると、入院生活が快適です。
1 ステッキ(杖〔つえ〕)、マジックハンド
ステッキ(杖〔つえ〕)は、リハビリ時にも使うことがあります。私の場合は、車イス→歩行器→ステッキの順でした。入院前も使っていたので、退院時も必要でした。自動車の乗り降り、イスの座る立つは、役に立ちました。
入院時は、マジックハンドを持参しませんでした。床に落ちた物を看護師さんに取ってもらっていました。腰をかがめないので、柄の長いものが便利だと思います。100円ショップ・ダイソーさんの「なんでもキャッチャー」、カインズホームセンターさんの「マルチハンドキャッチャー」の商品名であります。
「Ⅱ 腰痛の回数が増えてきたら準備するもの、1、2」と同じです。
2 ひも付きフック
ベッドの柵に取り付けました。レジ袋に、割り箸、筆記具、薬などよく使うものを入れて、フックに吊(つる)しました。また、レジ袋を汚れた衣類、ゴミ袋として使いました。寝ていても出し入れできるので便利でした。
いくつかレジ袋を吊すばあい、捻(ひね)るとフックの隙間が少なくなるものが便利です。100円ショップ・ダイソーさんの「ベビーカーフック」、1袋2個入りを使いました。現実には4個使いました。
レジ袋を1つ吊(つる)したり、ステッキ(杖〔つえ〕)掛ける場合、フックが開いたままで、いろんな方向に向くものが便利でした。この場合も、ベッドの柵に取り付けて使いました。100円ショップのセリアさんの「しっかりベルトフック(ダブル)」1袋2個入りを使いました。現実には2個使いました。
外出する時に、ウエストポーチのヒモにフックを取り付けて、ステッキ(杖〔つえ〕)を吊(つる)せるようにしています。両手が使えるので、買い物する時に便利です。
玄関の手すりにも、ステッキ(杖〔つえ〕)掛けとして、使っています。
3 レジ袋、ジッパー式袋、ナイロン袋、輪ゴム、洗濯ばさみ、竿ピンチ
レジ袋は、スーパーマーケットなどでもらったものを使いました。大きさ40号くらいが使いやすかったです。レジ袋は応用範囲が広いので便利です。100円ショップで売っています。ゴミ袋を除いて、8袋くらいで足りました。
ジッパー式袋は、薬を入れる時に便利です。大きさは、薬の紙袋が入る大きさの物が便利でした。
ナイロン袋は、洗濯した衣類、洗濯するものを分けるのに便利です。薄手の半透明のもの。台所用の大きさ「大」を使いました。10枚くらい使いました。
輪ゴムは、割り箸や小物をまとめるのに便利でした。5個ほど使いました。
洗濯ばさみは、書類を挟んだり、イヤホンのコード(線)の長さ調整に使いました。3つ使いました。
竿ピンチは、ベッドの柵に挟んで使いました。もともとベッド柵に2つあったものを使いました。
4 耳かき、爪切り、まごの手、うちわ、鏡、鼻毛カッター(電動)、ハンドクリーム、目薬、綿棒
これらは案外と使います。使い慣れた物を持っていくと無難です。
病院によっては爪切りの持ち込み禁止のところがあります。爪切りは、カバー付のものを使いました。切った爪がカバーの中に入り、飛び散りません。
まごの手は、掻(か)くだけでなく、ベッドから離れたスイッチを押すのに便利です。押す時は持ち手の方を使いました。
鏡を忘れていました。歩けるようになれば、洗面所の鏡で足ります。持っていくなら、割れない鏡がいいと思います。電動ベッドを上げ下げする際に物が床によく落ちます。
思う以上に鼻毛は伸びます。退院時、子どもに言われて知りました。刃物は持ち込み禁止なので、電動鼻毛カッターでしょうか。鼻毛ばさみは、体が不自由なので使えないと思います。
病院はエアコンがかかっています。乾燥するので、ハンドクリームと目薬は役に立ちました。目薬は市販のものを使いました。
5 イヤホン、ラジオ(使えない)
病室でテレビを見る時は、イヤホンは必要です。イヤホンを使わない人がいましたが、周囲が迷惑します。
ラジオは、病院の建物が頑丈すぎるのか、電波がうまく入りません。家族に持って帰ってもらいました。
6 ストローがさせるふた付きコップ、曲がるストロー、保温できる水筒、つま楊枝入り割り箸(紙袋入り)
100円ショップのダイソーさんの「ストローコップ(介護用品)」を使いました。一度ベッドに落としましたが、水は漏れていませんでした。
ストローは曲がる物が必要です。体が不自由なので、いろんな方向に曲がるストローが便利です。ストローの大きさは、太すぎず細すぎずです。太いと一度に水を吸い込むので咳き込むことがあります。細いと吸う力がいります。二重構造で伸縮するストローは、使用中に縮んだり、空気が入ることがあるので使いませんでした。
保温できる水筒があると便利です。何時でも、水やお茶が飲めます。
割り箸は、つま楊枝入りで、箸全体が紙で密封されたものを使いました。つま楊枝を使いたい時は、箸を残して、取り出します。つま楊枝が余った時は、箸袋を適当に折って残します。増えてきたら、輪ゴムで縛っておきます。紙袋にする理由は、静電気に影響を受けにくい、のと、水を吸ってくれるからです。透明な袋だと、レジ袋に捨てる際に静電気でうまく捨てられないことがあります。
7 石鹸入れ(ふた付きで底に穴の開いていない物)、薄手のタオル
風呂場ではたいていの人が、ボディソープでした。おそらく固形石鹸を使うのは少数派だと思います。固形石鹸を入れるのに、100円ショップのセリアさんの「ロック式石けん箱」を使いました。ふた付きで底に穴が無いので、濡れた石けんでも、安心してしまえました。
タオルは薄手が使いやすかったです。濡れてもすぐに乾きます。試供品のタオルだと、ぞうきんにしても惜しくはありませんでした。
8 水を使わないシャンプー
手術後、何日間かはお風呂に入れません。頭がかゆくなるので、あると便利だと思います。私は病院のものを使わせていただきました。体が不自由なので、洗面所では洗えませんでした。1回使うかどうかなので、買うのはためらいます。
9 針金ハンガー
衣服を掛けたり、入浴後のタオルを干すのに使いました。病院のロッカーに3本ほどあったので、それを使わせていただきました。
看護師さんの話によると。入浴時に、針金ハンガーを曲げてタオルを引っ掛けて、体を洗った患者さんがいたそうです。ちなみに私はステッキを使って体を洗いました。
10 クリアブックA4サイズ、ノート(堅い表紙のもの)、筆記具(ボールペン、シャープペンシル)、小銭入れ、巾着(きんちゃく)袋
手術、投薬などで署名することがあります。クリアブックは、同意書の副本などをしまいました。
リハビリなどで教わることがありました。書き留めるため、ノートを使いました。仰向けに寝て書くので、シャープペンシルを使いました。ボールペンは先を上にすると、インクが出なくなります。
小銭を使うので、小銭入れは便利です。巾着(きんちゃく)袋があると、小銭入れや、ちょっとしたものを持ち運べます。ヒモがあるので、手首に掛けて歩けます。
11 運動靴(うんどうくつ)、靴ベラ(柄の長いもの)
私の入院した病院は、スリッパは禁止でした。転倒防止のため、履きなれた靴の持参になっていました。靴ヒモの運動靴を使いました。靴ヒモの穴を3つほど残し、長くなったヒモでタンを立てて縛りました。すぐに履けて、歩いても大丈夫で、すぐに脱げます。歩行訓練のリハビリがあるので、運動靴は必要でした。
病院の売店で入院用の靴が売っていました。値段は千円ほどで、使いやすいようにできていました。ヒモの部分が面ファスナー(商品名:マジックテープ)になっています。前屈みの姿勢が取れる人には、最適な靴だと思いました。整形外科以外の入院患者さんは、たくさんの人が履いていました。
12 その他
荷物はできるだけ少ない方が楽です。入退院時の荷物の出し入れに、体の負担が少なくて済みます。また、限られたスペースを有効活用できます。1つで、いくつかの役割ができるものが役に立ちます。
レンタルパジャマは便利でした。洗濯しないで済みます。しかしながら、サイズが合わず、ズボンだけ持参しました。
手術で用意するものの中に「T字帯」がありました。フンドシのようなものです。1回目の手術はT字帯で、2回目は紙おむつを使いました。T字帯は蒸(む)れが少なく快適でした。しかし、紙おむつも蒸(む)れて苦痛になることはありませんでした。むしろ、紙おむつの方が、いくつかの事態に対応できます。特に液体の漏れです。ベッドを濡らすと、シーツなどの交換に体を動かすことになり苦痛です。病院の紙おむつは有料でした。
お金の準備。千円札、小銭は便利です。高額紙幣だと自動販売機では使えないことがあります。テレビカードは千円札と小銭だけだったと思います。
入院治療費などは退院時に支払うことになっていました。病院で、銀行の現金自動預け払い機から現金を引き出す場合、あらかじめ入金しておく必要があります。
Ⅳ どこで買うか
準備する物はたくさんあります。使うかどうかわからないものもあります。必要なものを買いそろえると、結構な金額になります。
私の場合、準備期間がなかったので、行き当たりばったりになりました。入院後に家族に調達してもらったものも多くありました。この経験から、次のようにすればよいと思います。
まず、病院の入院案内を見て、買うものをリストアップします。
まずは、100円ショップ、例えば、ダイソーさん、セリアさんなどに行きます。たいていのものは揃(そろ)います。入れ歯の保管容器、ウェットティッシュ、大人用お尻拭きなどもあります。また、アイデア商品、介護用品などがあり、必見です。「こんな感じのものがありますか」と尋ねると、商品であることがあります。店頭にない商品は、取り寄せてもらえます。
同時に、ネット販売(アマゾンさん、楽天さんなど)を見ます。重い商品や、体の不自由な時は、自宅まで届けてくれるので、ネット販売は便利です。
次に、ドラッグストア、ホームセンター、大型スーパー、介護用品専門店などです。
「T字帯」は、ドラッグストアでも取り扱いのない店があります。一応、電話で確認してから買いに行く方がいいと思います。
また、入院する病院の売店には、必要なものがほとんどあるようです。
体が不自由なので、できる限り無駄な動きをしないようにしました。
Ⅴ 番外編
ペットの対策を考えました。
私は金魚を飼っています。腰痛になった場合、水槽の水替えが苦痛になります。また、入院するとエサもやれません。家族に、水替えや、エサやりをしてもらいました。
できる人が誰もいない場合、水質を保持するための強力な濾過器、タイマー式エサやり機などを買っていたでしょう。また、人に譲ることを考えたかもしれません。しかし、腰痛では、人に譲るための下準備すらできません。
長期の入院、治療になる場合、ペットをどうするかは、頭を悩ませます。前もって、対策を考えざるを得ません。