『貯金が1000万円になったら資産運用を考えなさい』
- 副題など
- 帯には、「きちんと学べば資産は殖やせます」「銀行預金だけではどんどん目減りします」「着実な投資入門」などとありました。
- 著者など
- 著者 : 内藤 忍(ないとう しのぶ)氏著
- 出版社など
- 株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン さん
- 版刷など
- 2013年8月15日 第1刷。
- ボリューム
- 276ページ。ただし、263~276ページは「あとがき」です。
感じたこと
1000万円の投資とは何なのか。私にとっては夢のような話です。
まず、1000万円を貯めなくてはいけません。爪に火を灯(とも)すような生活をしていると、他に回すお金がありません。投資をするには、今以上の節約をするか、副業などをして、資金を調達するしかありません。
しかしながら、そんなことを言っていては楽しくありません。ここは残り少ない人生を明るく描いてみましょう。
ここからは私の白日夢です。
そう、何もないわけはないはず。私は気づいた。周りには、恐ろしいほどの資源に満ち溢れていることを。
そういえば、日当たりの悪い場所に、草が生えていたことを思い出した。確か、おばあちゃんが煎じて飲んでいたような・・・。早速、子供に頃に見たやり方をして、お茶にしてみた。若干臭いが、健康のことを思えば飲めるだろう。天然草健康茶として、インターネットで売り出した。数は少なかったが、完売した。手元には、わずかなお金ができた。
そのお金をもって、自宅近くの古着回収の業者を訪ねた。古着が山のように無造作に積まれていた。譲って欲しいというと、好きなものを好きなだけ持って行ってと言われた。破れていないもの、汚れていないものを物色し、手にもてる分を持って帰った。種類ごとにわけ、洗濯をしてきちんとラッピングした。それをインターネットで売った。少しは売れ残ったが、薬草よりは手間もかからず割がいい。小口の投資ならできそうだ。
夢は大きい方がいいと思い、『貯金が1000万円になったら資産運用を考えなさい』を読んだ。小口だが毎月の投資をはじめた。
インターネットを見ていると、魅力ある商品を見つけた。取り寄せて、自分の使いやすいように細工を施した。インターネットに出品してみたが、数個売れただけだった。もともと受注生産だったので、損は出なかった。数か月後、受注が増えはじめた。お客のコメントには、ユニークだとか、使いやすいとか、私だけの、という言葉が並んだ。値上げをして、受注と利益のバランスをとるようにした。
数年後。懇意にしている身寄りのない近所のお年寄りから、マンションをもらってくれないかと打診があった。マンションは駅の近くにあり、人気のエリアだ。相場からいうと安いが、私にとっては高額だ。話し合いの結果、無利子の分割で譲り受けることになった。毎月投資した資産は、税金や諸経費でなくなった。しかし、毎月ある程度の金額が入ってきた。
家賃収入から、分割の支払額、税金、修繕費用、積立金などを差し引くと、割はよくなかった。しかし、以前よりは、収益は増えた。小口でも投資を続けていなかったら、マンションを所有できなかったかもしれない。
そして、毎月の投資額を増額することにした。
それから10年後。5年前に退職して気が楽になったのだが、身体が思うように動かなくなった。身内に負担をかけるのも嫌だ。マンションの支払いは間もなく終わる。投資資産はわずかだが増えた。投資資産を老人ホーム入居の資金に使った。月々の支払いは、マンションからの収益と年金をあてることにした。
・・・一室の部屋で、私は静かなときをベッドで過ごしている。世界のニュースを見ながら、毎月の投資だけは続けている。この投資が、誰かの役に立ち、世界を豊かにし、人類が幸福になることを願いながら・・・。
以上、私の創作でした。
この書物を選んだ理由
インターネットで書籍を眺めていて本書を見かけました。貯金が1000万円になったら、何にどんなふうに投資をするのだろうか?その1000万円をつくる方法は書いてあるのだろうか。興味を持ったので、読んでみることにしました。
私の読み方
投資の基礎から解説がありました。図を使ってあり、わかりやすかったです。
章ごとのまとめは、要点を確認するのに役立ちました。最初からまとめを読み、興味のあるところを読むのもありかなと感じました。
「リスクを取る」の言葉がありました。はじめは、リスクを取り除くことかと思いました。読んでいくうちに、より大きいリスクを選択するという意味ではないかと思いはじめました。
また、「ペーパーアセット」「リアルアセット」「レバレッジ」「シュリンク」など、聞きなれない言葉がありました。業界の方は当たり前のように使う言葉なのだと感じました。
巻末の「おすすめ書籍」があり、参考になりました。
索引があればもっと便利に見返しができると感じました。
10年前に発行の本ですが、現在でも手に入れることができます。よく売れている本なのですね。
読書所要時間など
- 総所要時間(読み始めから編集終了まで)
- 19日10時間49分
- 読み始め
- 2023年(令和5年)6月18日(日)18時11分~
- 読み終わり
- 2023年(令和5年)6月21日(水)~午前0時46分
- 一通り読んだ時間
- 2日6時間35分
- 編集終了
- 2023年(令和5年)7月8日(土)~5時00分
- 読んだ範囲
- 本書、カバー、帯。ただし、奥付は軽く目をとおし、広告等は見ていません。
取り上げられた書物など
- 『敗者のゲーム』 チャールズ・エリス氏著
- 『ウォール街のランダムウォーカー』 バートン・マルキール氏著
- 『サラリーマン・レバレッジ』 奈辺卓美氏、杉浦ケン氏著
※巻末の「おすすめ書籍」に多くの書籍の紹介がありました。
調べたこと
- 1 シュリンク(shrink)
- 本書では「縮小」。
- 2 レバレッジ(leverage)
- てこの作用。本書では「少ない資金で大きなリスクを取ること」とありました。
- 3 リスクを取る
- リスクを覚悟で取引をするということでしょうか。リスクを取り除いて安全な取引をするという意味ではないようです。
- 4 アセットアロケーション(asset allocation)
- 資産配分。assetは資産。allocationは配分。
以下余白