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読んでやる! 読んだもの
№166 『図解でよくわかる 農業のきほん』

 1、農作物に必要な栽培、土や肥料、病害虫 2、米、野菜、果樹、畜産などの農産物 3、地域活性化 など、農業の全体について、わかりやすく解説してありました。図がありわかりやすかったです。

『図解でよくわかる 農業のきほん』

副題など
 「栽培の基礎から新技術、流通、就農まで」
著者など
執筆者 : チーム「稔」(ナル) さん
監修者 : 堀江 武(ほりえ たけし)氏
出版社など
株式会社 誠文堂新光社 さん
版刷など
 2015年3月12日発行。読んだものは、2021年5月15日第6刷。
ボリューム
 159ページ。ただし、150~159ページは、日本農業技術検定、統計資料、参考文献などです。

感じたこと

 農業と聞いていつも思うのが、どうやって売るのか、ということです。
 農作物を作る前にこんなことを考えるのもどうかと思うのですが・・・。

 ある卸売市場に農作物を売りに出せるか聞いたことがあります。
 農家としての資格はいらないそうです。が、まず言われたのが、農作物の残留農薬の検査です。残留農薬が基準を満たしていることが条件になります。次に市場への登録手続きをして、出荷できるようにするとのこと。
 次に不安に思っていたのが、売れ残りは引取に行かないといけないのか、ということ。
 普通に作っていれば、売れ残りはないそうです。出来が悪い場合、かなりの安値で買われるそうです。めったに売れ残りは出ないそうで、返品(引き取り)はまずないそうです。
 出荷して間もないころは出荷者の認知と実績がないので、それなりの安値で取引されるそうです。安定して出荷し続けると、取引価格は少しずつ上がっていくことが多いそうです。しかし、利益を高くするには、ブランド化を考えた方がよいとのことでした。農作物に特長を持たせること。糖度が高い、果肉が柔らかい、うま味がある、香高い、形色つやがよい、などです。他の農作物と差が出ると、出荷者の名前などがブランド化され、利益が高くなるそうです。

 よくテレビで見る飲食店などへ直接買ってもらうは、農業のよほどの技量がないと無理かもしれません。
 また、農産物を加工して商品として売る場合、場所、設備などの投資、生産技術や法律の知識が必要になり、かなりハードルが高くなりそうです。
 どうやって売るのかは、農業にとって最も大切な問題と感じています。

この書物を選んだ理由

 農業を全体的に見渡して解説した本を探してみました。誠文堂新光社さんの図解でわかるシリーズで『土・肥料のきほん』が読みやすかったので、この本を選びました。

私の読み方

 読みやすさは、既読『土・肥料のきほん』と同じで、わかりやすく書かれていました。
 植物が育つ理屈から、畝立て、播種、土、病害虫のことまで書かれていました。また、米、野菜、果樹、畜産など大まかな項目ごとと、注目品種の情報までありました。

 どうしても知りたいと思っていた、どうやって売るのか、については不満の残る内容でした。6次産業化、地域活性化、グリーンツーリズムなどの大きな枠はとりあげられていました。しかし、個人の農業でまず知りたいのは、農産物をどのように売ってお金に換えるのか、です。市場に卸すのか、インターネットで販売するのか、料理店に売り込みに行くのかなどです。
また、農産物の流通の自由化があったと思うのですが、その自由化された具体的な販売先や方法が何かを知りたいのです。また、販売先に卸すための方法や手続き、法律、気をつける点なども知りたいのです。

 作ったものは売れることがわからないと、農業を始める気にはなりません。それは、農業をするかどうか検討する際に、お金の計算をするからです。いくら投資して、いくら売り上げがあって、利益がいくらで、回転資金はどのくらいかがわからなければ、計画はたてられません。
 最も算定の困難なものが、売り上げです。販売先を決めなければ計画はたてられません。販売先をこちらが勝手に決めたとしても、そこに卸せるかどうかはわかりません。何らかの資格や実績を求められるかもしれません。自分の土地に合った作物だとすると、販売先はさらに限られることになります。
 また、価格の変動も考えられるため、計画を立てるのは難しいと思います。
 グリーンツーリズムのように、参加者が費用を負担する方法であれば、金銭面は計画を立てやすいでしょう。しかし、投資が大きくなりそうなので、個人でするには負担が大きくなりそうです。また、何時でも止められるという気軽さはなさそうです。

 形式的なことです。
 フリガナや用語集があると、さらに読みやすく理解がしやすかったと思います。
 さらに、索引があると便利だと思いました。読んでいると既出の言葉を調べたくなるからです。
 巻末に「日本農業技術検定」の例題がありました。3級は問題の意味が解ったのですが、2級より上級は読んでもわかりませんでした。

 農業の栽培、農作物について知るのには役立ちました。

読書所要時間など

総所要時間(読み始めから編集終了まで)
17日7時間28分
読み始め
2021(令和3)年8月18日(水)午前5時50分~
読み終わり
2021(令和3)年8月25日(水)~20時07分
一通り読んだ時間
7日14時間17分
編集終了
2021(令和3)年9月4日(土)~13時18分
読んだ範囲
 本書。ただし、奥付とカバーは軽く目を通しました。

取り上げられた書物など

  • 園芸辞典『花壇網目』
  • 園芸辞典『花壇地錦抄』
  • 法律『食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)』
  • 法律『六次産業化・地産地消法(六次産業化法)』
  • 法律『農山漁村滞在型余暇活動のための基盤整備のための促進に関する法律』

 ※ 参考文献に多くの書籍の紹介がありました。

出来事

 9月1日(水)新一万円札(肖像画・渋沢栄一氏)の印刷を開始。
 9月5日(日)東京パラリンピック閉会。

調べたこと

 
1 農業(のうぎょう)
2 流通(りゅうつう)
3 就農(しゅうのう)
4 バイオマス(biomass)
5 涵養(かんよう)
6 保全(ほぜん)
7 ゲノム(genome)
8 花芽(かが、はなめ)
9 日長(ひなが)
 日永(ひなが)。
10 長日(ちょうじつ)
11 短日(たんじつ)
12 バーナリゼーション(vernalization)
 春化処理(しゅんかしょり)。
13 子実(しじつ)
 インターネットでしらべました。
14 キュアリング(curing)
15 休栽(きゅうさい)
16 地力(ちりょく)
17 輪作(りんさく)
18 混植(こんしょく)
19 糸状菌(しじょうきん)
20 アレロパシー(allelopathy)
21 鎮圧(ちんあつ)
22 醍醐味(だいごみ)
23 マルチング(mulching)
24 緩効(かんこう)
25 ストロン(stolon)
26 分枝(ぶんし)
27 育苗(いくびょう)
28 土性(どせい)
 インターネットで調べました。
29 埴壌土(しょくじょうど)
30 肥沃(ひよく)
31 供試(きょうし)
 インターネットで調べました。
32 破棄(はき)
33 下垂(かすい)
34 枝垂れ(しだれ)
35 草姿(そうし)
 インターネットで調べました。
36 筋胃(きんい)
 インターネットで調べました。
37 稈長(かんちょう)
 インターネットで調べました。
38 戦捷(せんしょう)
 インターネットで調べました。
39 縞萎縮病(しまいしゅくびょう)

以下余白

更新記録など

2021年9月5日(日) : アップロード