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読んでやる! 読んだもの
№165 『図解でよくわかる 土・肥料のきほん』

 作物が育つ土の状態について書かれていました。肥料の種類、組合せ、時期など、入門者にとってはありがたい内容でした。肥料取締法や地力増進法など、肥料を扱う者が知っておくべき法律の内容にも触れていました。

『図解でよくわかる 土・肥料のきほん』

副題など
 「選び方・使い方から、安全性、種類、流通まで」
著者など
執筆者 : チーム「稔」(ナル) さん
監修者 : 一般財団法人 日本土壌協会 さん
出版社など
株式会社 誠文堂新光社 さん
版刷など
 2014年8月21日発行。読んだものは、2020年3月10日第6刷。
ボリューム
 159ページ。ただし、150~159ページは、肥料に関する資料や「参考文献」「監修者プロフィール」などです。

感じたこと

 田舎の草刈りでいつも思うのは、草を刈っても利益が出ないことです。自分の休耕田なので当たり前ですが。しかし、往復の交通、草刈りにかかる燃料費や替刃、トラクターの燃料や維持費など、一年にかかる出費はバカになりません。
 田舎の休耕田をどのように活用するのか、難しい問題です。その場所に住める家はありません。日帰りでの作業になります。
 ただ草刈りだけでは、気持ちが萎えてしまいます。休耕田を使って、少しでも自家消費用の野菜を育てたり、草刈りの費用の足しにできないかと思っています。
 何か作物を作れないか、というのを思案しています。土に合った、または、できる作物は何か、です。
 また、作物が育つ土とは何かを知りたいと思いました。
 本書を読んで感じたのは、農業は難しい、ということです。私がそれまで思っていた、石灰と鶏糞まいておけば何とかなる、は甘かったと思いました。
 土壌について、pH(酸性度)とEC(電気伝導度)の測定ができること。窒素、リン、カリウムなど、複数の肥料を混ぜて使うことが多く、量に気を使いながら有効な組み合わせを考えること。作物が土壌に根を張りやすいように、適当な固さ、空気と水分の保持が必要、なことがわかりました。
 また、その土地の土壌がインターネットで調べられるのに驚きました。実際に見てみると、その土質だと思いました。
 まず、土質や環境に合った作物探しからはじめようと思いました。同時に、土壌を柔らかくする方法、肥料の選定とやり方を実践しようと思います。

この書物を選んだ理由

 田舎の草刈りをするたびに、この休耕田の土は良いのか悪いのかと思っています。黒くて柔らかい土は作物がよく育つ、とは高校で習ったこと。休耕田を耕してすぐに作物ができるのだろうか。寝かした田畑の1年目はよく育つと聞くこともあれば、休耕田は2~3年経たないと作物はできないとも聞きます。
 いずれにせよ、土の質を変える方法を知らなければ、作物の育つ土はできないと思いました。農業経験のない私が知りたいのは基本です。

私の読み方

 「図解でよくわかる」と書かれているだけに、わかりやすく書かれていました。
 ただ、わかりやすく詳しい内容なのですが、農業の経験のない私には、一度にはできそうにはないと思えました。
 それは、内容は詳しくても、実際に農業をする人の成功や失敗の経験が作物づくりに欠かせないと感じたからです。作る人、使う土地、作る作物、環境、天候などそれぞれに違うことです。やりながら自分のやり方を探っていくしかないか、という感じです。

 形式的なことです。
 私のような素人が読む場合、フリガナや用語集があると、読みやすく理解がしやすかったと思います。普通の言葉ですが、「たん水」「土壌」「圃場」「地力」なども意味を調べて、内容がぐっと理解できる感じでした。
 さらに、索引があると便利だと思いました。読んでいると既出の言葉を調べたくなるからです。
 巻末に肥料の特性や配合の適否の一覧表があり、使える一冊だと感じました。
 驚いたのは、法律を取り上げていたことです。自分で作った肥料を他人に譲るためには、登録・届出が必要なこと。これを知らなければ、気軽にあげてしまいそうです。行き届いた内容だと感じました。
 知識を得るために、資格試験の参考書を使うのもありかな、と思いました。「土壌医検定」のことが紹介されており、有用な情報の提供がありました。

 作物を作ることになったら、頻繁に使うだろうなと感じた本でした。

読書所要時間など

総所要時間(読み始めから編集終了まで)
8日12時間48分
読み始め
2021(令和3)年8月6日(金)午前6時23分~
読み終わり
2021(令和3)年8月13日(金)~21時08分
一通り読んだ時間
7日14時間45分
編集終了
2021(令和3)年8月14日(土)~19時11分
読んだ範囲
 本書。ただし、奥付とカバーは軽く目を通しました。

取り上げられた書物など

  • 『土壌診断と生育診断の基礎』 日本土壌協会さん著
  • 『複合汚染』 有吉佐和子氏著
  • 法律『地力増進法』
  • 法律『肥料取締法』
  • 法律『有機農業推進法』

 ※ これ以外にも、参考文献などに多くの書籍の紹介がありました。

出来事

 8月13日(金)新型コロナウイルス感染症新規感染者2万人超え。
 8月13日(金)前線停滞、西日本で記録的な大雨。

調べたこと

1 母岩(ぼがん)
2 植物遺体(しょくぶついたい)
 インターネットで調べました。
3 堆積(たいせき)
4 地衣類(ちいるい)
 インターネットで画像を確認しました。
5 孔隙率(こうげきりつ)
6 担子菌(たんしきん)
7 腐植(ふしょく)
8 土壌情報閲覧システム
 現在は『日本土壌インベントリー』となっているようです。早速、田舎の土壌を見てみましたが、内容を理解できませんでした。もう少し学習が必要なようです。
9 灌漑(かんがい)
10 湛水(たんすい)
11 地力(ちりょく)
12 流亡(りゅうぼう)
13 熔リン(ようりん)
 熔成リン肥(ようせいりんぴ)。
14 土壌(どじょう)
15 基肥(きひ、もとごえ)
16 追肥(ついひ、おいごえ)
17 客土(きゃくど)
18 鉱滓(こうさい)
19 燻炭(くんたん)
20 雑木(ぞうき)
21 蘚苔(せんたい)
22 藻類(そうるい)
23 防除(ぼうじょ)
24 無難(ぶなん)
25 用土(ようど)
26 役牛(えきぎゅう)
27 枯渇(こかつ)
 涸渇(こかつ)。
28 茹で溢す(ゆでこぼす)
29 圃場(ほじょう)

以下余白

更新記録など

2021年8月15日(日) : アップロード