『腸と脳』
原題は『THE MIND-GUT CONNECTION』
- 副題など
- 副題は「体内の会話はいかにあなたの気分や選択や健康を左右するか」
- 原副題は「How the Hidden Conversation within Our Bodies Impacts Our Mood, Our Choices, and Our Overall Health」
- 帯には、「内臓感覚は強し」「第二の脳がもたらすパラダイムシフト」「私たちの消化器系は、従来の想定よりはるかに精緻で複雑で強力だ。」などとありました。
- 著者など
- 著作者 : エムラン・メイヤー(Emeran Mayer, M.D.)氏著
- 翻訳者 : 高橋 洋(たかはし ひろし)氏訳
- 出版社など
- 株式会社紀伊國屋書店 さん
- 版刷など
- 2018年7月第1刷。
- ボリューム
- 327ページ。ただし、302~308ページは「訳者あとがき」、309~319ページは「参考文献」、320~327ページは「索引」です。
感じたこと
どうしても思い出すのが、寄生虫の話です。本書でも似たような話がありました。正常なら天敵がきたら逃げ出すのに、寄生虫の活動によって、動かずにじっとして食べられてしまうというものです。
また、今までに読んだ本の中に、人は腸から進化が始まったとあったように思います。管のような生物が、進化していき、やがて、人になっていったというものです。
このことを考えると、「腸」が生きるために、脳が補佐をしているように思えます。
また、人が物を食べても100%消化吸収してはいないようです。なぜ、そうならないのかです。
懸命に勉強したり、激しい運動を長く続けると、食べた量も出す量も変わることがあります。たくさん食べても少ない量しか出ない、とか・・・。
頭を使うときは◯◯を、体を使ったときは何々を食べるように書いてあるものがあります。心身を機能させる必要な栄養素が含まれているからです。
腸は、本人の意思とは関係なく、勝手に必要な物を食物から吸収しているようです。多くの細菌などが腸にいることを思えば、それぞれが必要な物を取った残りが糞になって出てくる気がします。
結果、心身に必要な物を取り込むには、多くの種類の食べ物をよく噛んで食べる、ということになりそうです。
疲れたときに甘い物を私はよく食べますが、これは腸ではなく脳が欲しているのかもしれません。脳が腸の代弁者だとすると、腸は脳を介して人を行動させるしかありません。しかし、脳は自らの欲求を人に意識させている気がします。
腸が沈黙を守り、脳が語るために、人は脳が主体である錯覚をしているのかもしれません。腸が主人で、脳が執事といった関係なのかも・・・。
この書物を選んだ理由
「腸」に関する本を3冊過去に読んでいます。これ以降に、何か新しい発見や考え方が出てきたのか気になりました。最近、売り出されたものなので読むことにしました。
私の読み方
『癒す心、治る力』アンドルー・ワイル氏著に近い感覚がありました。
本書は、腸と脳の関係を、細菌などのマイクロバイオータを中心にして解説しています。タイトルや副題だけを見ると、その関係性だけを書いているように感じます。しかし、「前疾病状態」からの脱却、健康維持への提言をしています。健康増進の指針が簡単にありましたが、著者はもっと詳しく語りたかったのではないでしょうか。
読んだ順番です。カバー・帯、「目次」、「日本の読者へのあとがき」、「訳者あとがき」、本文の順です。
巻末の「訳者あとがき」を読むと、言葉をどのように使ったのか、どのように考えて翻訳したのかがわかります。本書を読むうえで大切だと思います。最初に読むことをお勧めします。
形式です。
文字の大きさ、行間、行長、余白など適当で文字を見やすかったです。
図はもっと多くあって欲しいと思いました。特に、細菌などのマイクロバイオータの働きについてのものです。腸とマイクロバイオータとの関係をイメージしにくかったからです。
本書を昨年の9月から読み始めましたが、所用により3ヵ月ほどの中断がありました。途中から読み始めたのですが、ある内容を探し出せなかったため、理解できないようになりました。運よく必要な箇所を探し出せたとしても、全体的に記憶が薄れているので、読み続けられるかは疑問でした。
落ち着いた時間が来るのを待って、はじめから読むことにしました。
さて、話は本題とは離れますが、半年ぶりの読書記録はうまくかけません。やはり、間を置かずに書き続けることは大切だと実感しています。
また、書くことは読みと連動しているようです。書くことを意識すると、あれこれ思考を巡らしながら読んでいます。どうも半年の間にこの感覚が薄れたようで、表面的に本を読んでいたように思います。関連しそうな分野を思うことなく。
読書所要時間など
- 総所要時間(読み始めから編集終了まで)
- 185日5時間42分
- 読み始め
- 2018(平成30)年9月10日(月)16時46分~
- 読み中断
- 2018(平成30)年11月16日(金)246ページまで。
- 読み再開始
- 2018(平成30)年12月27日(木)冒頭で中断。
- 読み再々開始
- 2019(平成31)年2月25日(月)午前8時59分~
- 読み終わり
- 2019(平成31)年3月10日(日)~13時33分
- 一通り読んだ時間
- 当初から : 180日20時間47分
- 再々開始から : 13日4時間34分
- 編集終了
- 2018(平成30)年3月14日(木)~22時28分
- 読んだ範囲
- カバー、帯、本書。参考文献は眺めただけで読んでいません。索引は必要なときに使いました。
取り上げられた書物など
- 『失われてゆく、我々の内なる細菌』 マーティン・ブレイザー氏著
- 『第二の脳』 マイケル・ガーション氏著
- 『ファスト&スロー-あなたの意思はどのように決まるか?』 ダニエル・カーネマン氏著
- 『デカルトの誤り-情動、理性、人間の脳』 アントニオ・R・ダマシオ氏著
- 『無意識の脳、自己意識の脳-身体と情動と感情の神秘』 アントニオ・R・ダマシオ氏著
上記以外に、多数の書籍の掲載がありました。
出来事
3月14日(木) 平成27年7月9日(木)に我が家にやってきた金魚が亡くなる。
ひととき
先月、散歩したときに撮りました。この日は、晴れ、小雨、曇りと移り変わりの早い天気でした。光と影、風など、見える建物は同じなのですが、いろんな風景になりました。
雲間から日の光が差していて、神秘的というか、神々しい感じがしました。
平成31年2月17日(日)に撮影しました。
調べたこと
- 1 厖大(ぼうだい)
- 膨大(ぼうだい)。
- 2 遺伝子(いでんし)
- 3 マイクロバイオーム
- 本書に解説があります。
- 4 マイクロバイオータ
- 本書に解説があります。
- 5 数多(あまた)
- 6 メタファー(metaphor)
- 本書では「たとえ」。
- 7 弥増しに(いやましに)
- 8 攪乱(かくらん)
- 9 喘息(ぜんそく)
- 10 ホロゲノム
- 本書に解説があります。
- 11 脆弱性(ぜいじゃくせい)
- 12 緒に就く(しょにつく)
- 13 一途(いっと)
- 参考:「一途(いちず)」。
- 14 営為(えいい)
- 15 嗜好(しこう)
- 16 レンジャー(ranger)
- インターネットで調べました。
- 17 刷新(さっしん)
- 18 眉を顰める(まゆをひそめる)
- 19 怯える(おびえる)
- 脅える(おびえる)。
- 20 怒り心頭に発する(いかりしんとうにはっする)
- 21 藁にも縋る(わらにもすがる)
- 22 関の山(せきのやま)
- 23 偏頭痛(へんずつう)
- 片頭痛(へんずつう)。
- 24 嚥下(えんげ)
- 25 雑役夫(ざつえきふ)
- インターネットで調べました。
- 26 動転(どうてん)
- 27 粛粛(しゅくしゅく)
- 28 難事(なんじ)
- 29 サリエンス(salience)
- 30 浸る(ひたる)
- 漬る(ひたる)。
- 31 勤しむ(いそしむ)
- 32 清澄(せいちょう)
- 33 癒す(いやす)
- 34 語り草(かたりぐさ)
- 35 先見の明(せんけんのめい)
- 36 揺籃期(ようらんき)
- 37 残滓(ざんし)
- 38 ホリスティック(holistic)
- 39 人口に膾炙する(じんこうにかいしゃする)
- 40 アジェンダ(agenda)
- 41 齧歯類(げっしるい)
- 42 孵化(ふか)
- 43 該博(がいはく)
- 44 深甚(しんじん)
- 45 サイトカイン(cytokine)
- 46 途轍も無い(とてつもない)
- 47 片利共生(へんりきょうせい)
- 48 牙(きば)
- 49 一家言(いっかげん)
- 50 啀み合い(いがみあい)
- 51 とうにきている
- 52 嗜癖(しへき)
- 53 パラダイム・シフト(paradigm shift)
- 54 疾うに(とうに)
- 本書では「とうに来ている」。
- 55 エピジェネティクス(epigenetics)
- インターネットで調べましたが、よくわかりませんでした。
- 56 後成的
- 「こうせいてき」と読むのでしょうか。本書では「エピジェネティック」のルビがありました。後成説(こうせいせつ)と関係があるのでしょうか。よくわかりませんでした。
- 57 ドグマ(dogma)
- 58 吊る(つる)
- 「釣る(つる)」と使い方が違うようです。
- 59 設える(しつらえる)
- 60 周産期(しゅうさんき)
- 61 食餌療法(しょくじりょうほう)
- 食事療法(しょくじりょうほう)。
- 62 至適(してき)
- インターネットで調べました。
- 63 ゴールドスタンダード(gold standard)
- 医療に関係する言葉のようです。インターネットで調べました。
- 64 罹患(りかん)
- 65 渉猟(しょうりょう)
- 66 悪口(あくぎょう、あっこう)
- 67 燎原の火(りょうげんのひ)
- 68 帯状皮質(たいじょうひしつ)
- 脳のある部分。インターネットで調べました。
- 69 エピジェネティック(epigenetics)
- インターネットで調べました。
- 70 あぐねる
- 71 掩蔽壕(えんぺいごう)
- インターネットで画像を確認しました。
- 72 俎上(そじょう)
- 73 オプション(option)
- 「選択肢」くらいの意味でしょうか。
- 74 邂逅(かいこう)
- 75 戸外(こがい)
- 76 閾値(いきち)
- 77 スレショルド(threshold)
- イレッショルド。インターネットで調べました。
- 78 埒外(らちがい)
- 79 内受容
- 「ないじゅよう」と読むのでしょうか。インターネットで調べました。よくわかりませんでした。
- 80 注釈(ちゅうしゃく)
- 註釈(ちゅうしゃく)。
- 81 アノテート(annotate)
- 本書では「注釈づけ」。
- 82 同定(どうてい)
- 83 ビデオクリップ(video clip)
- 短編の映像のことのようです。インターネットで調べました。
- 84 セラピスト(therapist)
- 85 道すがら(みちすがら)
- 86 セッション(session)
- 私の推測ですが、心理療法における1つのテーマに絞った対話なのでしょうか?
- 調べましたが、わかりませんでした。心理療法の分野で、専門用語としてではなく、一般的な言葉で使っているのかもしれません。
- 87 いくばく(幾許、幾何)
- 88 団欒(だんらん)
- 89 根茎(こんけい)
- 90 ヴィーガン(vegan)
- 完全菜食主義。
- 91 稀有(けう)
- 希有(けう)。
- 92 特筆(とくひつ)
- 93 フォーミュラ(formula)
- フォーミュラ食のことでしょうか。人工的に作られたミルクのことでしょうか。
- 94 報せる(しらせる)
- 知らせる(しらせる)。
- 95 曝露(ばくろ)
- 暴露(ばくろ)。
- 96 がらり
- 97 出し抜く(だしぬく)
- 98 せいぜい(精精)
- 99 代物(しろもの)
- 100 もやもや
- 101 食物(しょくもつ)
- 参考:「食べ物(たべもの)」。
- 102 晩餐(ばんさん)
- 103 そぞろ(漫ろ)
- 104 教皇(きょうこう)
- 105 家禽(かきん)
- 対義語は「野禽(やきん)」。
- 106 冷圧機
- 調べましたが、よくわかりませんでした。地中海のあるところで、オリーブオイルを搾るのをテレビで見たことがあります。そこに写っていた機械かもしれません。圧力をかけて搾るだけの単純な機械のことかもしれません。
- 107 実証(じっしょう)
- 108 未曾有(みぞう)
- 109 講釈(こうしゃく)
- 110 余念が無い(よねんがない)
- 111 企図(きと)
- 112 本の(ほんの)
- 113 ちっぽけ
- 114 赤肉(あかにく)
- 調べましたが、よくわかりませんでした。具体的な分類や基準を探せませんでした。
- 115 審美(しんび)
- 116 界隈(かいわい)
- 117 ぐにゃぐにゃ
- 118 取っ付き難い(とっつきにくい)
- 119 恰好(かっこう)
- 格好(かっこう)。
- 120 粒度(りゅうど)
- インターネットで調べました。
- 121 et al.
- 英和辞典で調べました。
以下余白