『情動の哲学入門』
- 副題など
- 副題は「価値・道徳・生きる意味」
- 帯には「実は常に情に流されている!? 理性は補佐役、むしろ情動こそが主役である?!」とありました。
- 著者など
- 著者 : 信原 幸弘(のぶはら ゆきひろ)氏著
- 出版社など
- 株式会社 勁草書房(けいそうしょぼう) さん
- 版刷など
- 2017年11月第1版第1刷。
- ボリューム
- 251ページ。巻末から12ページに、人名索引、事項索引、参考文献がありました。
感じたこと
哲学って何だろう、と思って数十年経ちます。
20年ほど前に、書籍『ソフィーの世界』ヨースタイン・ゴルデル氏著、須田朗氏監修、池田香代子氏訳が流行ったことがありました。
この当時、家族の何人かで本を読むことにしました。私は本を読めないので、一番最後にしてもらいました。
私の順番が回ってきたのは、約1ヵ月後でした。読み始めたのですが、なかなか先に進みません。同じ所を行ったり来たりです。
学校で習った哲学者もおり、授業の延長の感じがして、意欲が湧いてきません。それよりも、本の読み方を知らなかった、というのが大きかったです。
結局、半年ほどして、読むのをあきらめました。当時の新聞の書籍広告には、読者からの反響文が掲載されていました。高学年の小学生、中学生が、読んでいるのです。あまりの読む能力の無さに、自分の将来を悲観したのを覚えています。
反響文には、読んでおけば、人生が変わっていたかもしれない、というものがありました。自分の人生の見方や生き方を変えたくても、この本を読まない限り、内容を知ることはできません。
読んだ人に聞けばいいように思いますが、「自分で読め」といわれて終わりです。感じ方が違うので、自分で読まなければ、役には立たないという思いもありました。
この本を読めば人生を楽しめる。しかし、本を読む能力が無い。どうすればよいのか、これこそ私にとっての哲学的な問題だったかもしれません。本を読めない、それも人生?
これを書きながら思ったのは、『ソフィーの世界』、もう一度、挑戦しようかな、です。
この書物を選んだ理由
哲学の入門書を探していました。新聞にこの本が紹介されていました。探していたのは、単なる「哲学入門」です。哲学の初歩を何も知らないのに、「情動」のつくものが読めるのかという迷いがありました。他に見当たらなかったので、読むことにしました。
私の読み方
形式です。
縦書きです。字は小さめですが、行長、行間、余白が適当で、文字を見やすかったです。
時々、出典を表している?横文字が出てきます。縦書きに横文字は読みにくいので、横書きの方が見やすかったかもしれません。
久しぶりに、文字だけの本でした。図や表などはありませんでした。理解しやすくするために、図や絵があった方がいいのではと、はじめは思いました。読んでいるうちに、図や絵がイメージを固定するため、自由な発想ができないか、と思うようになりました。
何回も同じ文を読みました。何を書いているのか、なかなかわかりません。
その理由は、主語の長さかもしれません。比較するとき、2つの考えが長く、しかも、同じ意味に感じました。よく見ると、微妙に違うのです。
今まで、いかに適当に読んできたか、と自己不信になりそうでした。
3日くらい経つと、だんだんに慣れてきました。それでも、雑念が生じると、内容がわかりませんでした。細かいところに注意を払い、集中力が必要だと感じました。
ある問題を考えるとき、必ずといっていいほど、対立する考えがありました。二項対立のような感じです。
問題の解決として、2つを満足させる考え方、2つを超越した新しい考え方、違う世界から見て2つが調和する考え方、などがあったという感じです。
「相即」という言葉があったのですが、気になりました。対立するものが一体となっていれば、そのものを受け入れざるを得ません。それ以上変えることができず、それが自然なのですから。
個人と人間社会に、情動がこれほど働いているとは知りませんでした。そして、哲学とはこんな風な考え方をするのか、と新鮮な気持ちになりました。
これから、ちょこちょこ、本書を開く気がします。
読書所要時間など
- 総所要時間(読み始めから編集終了まで)
- 20日3時間26分
- 読み始め
- 2018(平成30)年5月31日(木)午前10時16分~
- 読み終わり
- 2018(平成30)年6月15日(金)~午前11時20分
- 一通り読んだ時間
- 15日1時間4分
- 編集終了
- 2018(平成30)年6月20日(水)~13時42分
- 読んだ範囲
- 本書、カバー、帯。奥付、参考文献は軽く目を通しました。人名索引と事項索引は、必要なときに使いました。
取り上げられた書物など
- 『論語』 孔子
- 『ハックルベリー・フィンの冒険』 マーク・トウェイン氏著
- 『ひまわり』 ヴィーゼンタール氏著
- 漫画・映画『バットマン』
- 『管理されるこころ-感情が商品になるとき』 A・R・ホックシールド氏著
- 『日の名残り』 カズオ・イシグロ氏著
参考文献に、多くの書籍の紹介がありました。
出来事
6月18日(月) 大阪府北部で震度6弱の地震。死者、負傷者出る。交通網混乱。
ひととき
梅雨に入った頃に、少し長めの散歩に出かけました。
サクラソウか、クリンソウだと思うのですが。
チョウはヤマトシジミだと思うのですが。花の名前はわかりませんでした。
カメラで撮った花や虫など、調べますが名前がわかりません。簡単に調べる方法はないのでしょうか。
以上、平成30年6月5日(火)撮影。
調べたこと
- 1 情動(じょうどう)
- 2 哲学(てつがく)
- 3 入門(にゅうもん)
- 4 価値(かち)
- 5 道徳(どうとく)
- 6 意味(いみ)
- 7 悪者(わるもの)
- 8 有頂天(うちょうてん)
- 9 自慢(じまん)
- 10 エスカレート(escalate)
- 11 凄惨(せいさん)
- 12 些細(ささい)
- 13 喧嘩(けんか)
- 14 燎原の火(りょうげんのひ)
- 15 抱く(いだく)
- 懐く(いだく)。
- 16 一見(いっけん)
- 参考:一見(いちげん)。
- 17 VM患者
- 本書に解説があります。 腹内側前頭前野(ふくないそくぜんとうぜんや、ventromedial prefrontal cortex)。
- 18 些末(さまつ)
- 瑣末(さまつ)。
- 19 御膳立て(おぜんだて)
- 20 相応しい(ふさわしい)
- 21 平静(へいせい)
- 22 生(せい)
- 23 包摂(ほうせつ)
- 24 諸諸(もろもろ)
- 25 考察(こうさつ)
- 26 通読(つうどく)
- 27 俯瞰(ふかん)
- 28 美味しい(おいしい)
- 29 剥き出し(むきだし)
- 30 湧く(わく)
- 31 唸り(うなり)
- 32 ぞっと
- 33 バンジージャンプ(bungee jumping)
- 34 感受(かんじゅ)
- 35 明明白白(めいめいはくはく)
- 36 皮質(ひしつ)
- 37 蝸牛管(かぎゅうかん)
- 38 斥ける(しりぞける)
- 39 付随(ふずい)
- 附随(ふずい)。
- 40 安泰(あんたい)
- 41 根源(こんげん)
- 根元(こんげん)。
- 42 究極的(きゅうきょくてき)
- 窮極的(きゅうきょくてき)。
- 43 源泉(げんせん)
- 44 ゾンビ(zombie)
- 45 痒み(かゆみ)
- 46 葛藤(かっとう)
- 47 皺(しわ)
- 皴(しわ)。
- 48 びしっと
- 49 颯爽(さっそう)
- 50 至福(しふく)
- 51 功利主義(こうりしゅぎ)
- 52 羨ましい(うらやましい)
- 53 ダサい(ださい)
- 54 ファッショナブル(fashionable)
- 55 軽蔑(けいべつ)
- 56 依拠(いきょ)
- 57 適う(かなう)
- 58 一貫(いっかん)
- 59 無念(むねん)
- 60 罹る(かかる)
- 61 訝しい(いぶかしい)
- 62 一面(いちめん)
- 63 ちょこまか
- 64 きゃんきゃん
- インターネットで調べました。
- 65 獰猛(どうもう)
- 66 トラウマ(trauma)
- 67 忌まわしい(いまわしい)
- 68 公算(こうさん)
- 69 体系(たいけい)
- 70 類比(るいひ)
- 71 不幸中の幸い(ふこうちゅうのさいわい)
- 72 連関(れんかん)
- 73 御する(ぎょする)
- 74 整合(せいごう)
- 75 憐れみ(あわれみ)
- 76 執拗(しつよう)
- 77 抗する(こうする)
- 78 アンビバレント(ambivalent)
- アンビヴァレント。
- 79 万物流転(ばんぶつるてん)
- 80 儚む(はかなむ)
- 81 悲劇的(ひげきてき)
- 82 ディレンマ(dilemma)
- ジレンマ。
- 83 不気味(ぶきみ)
- 無気味(ぶきみ)。
- 84 帳消し(ちょうけし)
- 85 後悔(こうかい)
- 86 罪悪感(ざいあくかん)
- 87 不条理(ふじょうり)
- 88 癒える(いえる)
- 89 一所懸命(いっしょけんめい)
- 参考:一生懸命(いっしょうけんめい)。
- 90 普請(ふしん)
- 91 サバイバーズ・ギルト(survivor’s gilt)
- 本書に解説があります。
- 92 考量(こうりょう)
- 93 拮抗(きっこう)
- 94 トロッコ問題
- インターネットで調べました。
- 95 連綿(れんめん)
- 96 元凶(げんきょう)
- 元兇(げんきょう)。
- 97 一途(いちず)
- 98 昂ぶる(たかぶる)
- 高ぶる(たかぶる)。
- 99 宥める(なだめる)
- 100 極悪(ごくあく)
- 101 極限(きょくげん)
- 102 刻印(こくいん)
- 103 背反(はいはん)
- 悖反(はいはん)。
- 104 無用の長物(むようのちょうぶつ)
- 105 喚起(かんき)
- 106 闇金(やみきん)
- 闇金融(やみきんゆう)。
- 107 出しゃばり(でしゃばり)
- 108 越権(えっけん)
- 109 可哀想(かわいそう)
- 110 義憤(ぎふん)
- 111 自賛(じさん)
- 自讃(じさん)。
- 112 首尾一貫(しゅびいっかん)
- 113 言明(げんめい)
- 114 危惧(きぐ)
- 115 偽装(ぎそう)
- 擬装(ぎそう)。
- 116 招来(しょうらい)
- 117 隷属(れいぞく)
- 118 必要悪(ひつようあく)
- 119 有難迷惑(ありがためいわく)
- 120 快(かい)
- 121 卑下(ひげ)
- 122 汚す(けがす)
- 参考:汚す(よごす)。
- 123 媚びる(こびる)
- 124 ・・・頭(・・・がしら)
- 125 相即(そうそく)
- 126 粛粛(しゅくしゅく)
- 127 顕わ(あらわ)
- 128 真正(しんせい)
- 129 欺瞞(ぎまん)
- 130 斬新(ざんしん)
- 131 絶賛(ぜっさん)
- 絶讃(ぜっさん)。
- 132 爽快(そうかい)
- 133 至極(しごく)
- 134 痛快(つうかい)
- 135 情動価
- 「じょうどうか」と読むのでしょうか?
- 本書197ページに括弧書きで解説があります。
- 136 徹頭徹尾(てっとうてつび)
- 137 崇高(すうこう)
- 138 浅薄(せんぱく)
- 139 早晩(そうばん)
- 140 信憑性(しんぴょうせい)
- 141 強化子(きょうかし、reinforcer)
- 強化刺激(きょうかしげき、reinforcer stimulus)。心理学用語。
- 「子」は、「因子(いんし)」「要因(よういん)」のことでしょうか。
- 142 表象(ひょうしょう)
- 143 類(るい)
- 分類の1つ。
- 144 種(しゅ)
- 分類の1つ。
- 145 明快(めいかい)
- 146 論考(ろんこう)
- 論攷(ろんこう)。
- 147 信像
- 「しんぞう」と読むのでしょうか? 本書220ページに解説があります。
- 148 反故(ほご)にする
- 149 含意(がんい)
- 150 展望(てんぼう)
- 151 パラドクス(paradox)
- パラドックス。
- 152 パラドキシカル(paradoxical)
- 153 自嘲(じちょう)
- 154 ・・・気味(・・・ぎみ)
- 155 美味(びみ)
- 156 帰結(きけつ)
- 157 覚束無い(おぼつかない)
- 158 格好(かっこう)
- 恰好(かっこう)。
- 159 虚栄(きょえい)
- 160 曲解(きょっかい)
- 161 打ち拉ぐ(うちひしぐ)
- 162 虚しい(むなしい)
- 空しい(むなしい)。
- 163 もがく(踠く)
- 164 足掻き(あがき)
- 165 駆動(くどう)
- 166 クオリア(qualia)
- 本書の249ページに、「意識」の括弧の中にありました。
- 167 古典的計算主義
- インターネットで調べました。
- 168 コネクショニズム(connectionism)
- 169 フレーム問題(frameもんだい)
- 170 射程(しゃてい)
- 171 基軸(きじく)
以下余白