『何をしてもうまくいく人のシンプルな習慣』
原題は『HANDBOOK TO A HAPPIER LIFE』&『HANDBOOK TO A HAPPIER LIFE Ⅱ』
- 副題など
- 帯には「『誰でもできるけど、ごくわずかな人しか実行していない成功の法則』第2弾!」とありました。
- 著者など
- ジム・ドノヴァン(Jim Donovan)氏著
- 弓場 隆(ゆみば たかし)氏訳
- 出版社など
- 株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン さん
- ディスカヴァー携書
- 版刷など
- 2016年12月第1刷。読んだものは、2017年3月第5刷。
- ボリューム
- 219ページ。218ページ以降は、訳者あとがき。
感じたこと
いくつかのことを思い出しましたが、本書にしっくりとくる内容のものはありませんでした。最近、経験のない、または、それに近い体験をしていない、と感じることがあります。よって、読んだ本から刺激を受けても、思い出せない感じです。このたびは最近、感じることを書きます。本書とは関係がありませんので、ご了解ください。
本を見て、おもしろいなと思うのが、タイトル、副題、能書きです。読書に関してウブな私が思っていたのとは、何かが違います。
タイトルは本の内容を一目瞭然にするためにつけるもの、副題はタイトルの足りない部分を補ったり限定された内容を示すなどするもの、と思っていました。確かこのことは小学校の授業で習ったような気が・・・。
本のタイトルに、文章のようなものがあります。「そろそろ◯◯をはじめないか」「こんな◯◯食べたくない」などのタイトルです。わかりやすいとは言え、表現がそのまんまで、変な感じがします。弊サイトの場合は、「そろそろ読書をはじめないか」とでもなるのでしょうか。「いらんお世話や」とでも返されそうな・・・。
翻訳本のタイトルもなかなかです。原題を直訳してみると、内容の見当がサッパリつかないものがあります。この場合、翻訳本のタイトルは、内容の察しのつくものになっていたりします。逆に、原本のままでもいいかもという感じなのに、内容を凝縮したようなタイトルのこともありました。おそらく、翻訳者の意図が強く反映するのでしょうね。
能書きが、何とも言えません。これは、本の魅力を引き出すためにあるようです。かなり自由にのびのびとしています。
劇画調が、「ん~」です。「○○は、これだ!」「◯◯せよ!」「◯◯だぜ!」などですかね。「やったぜ!! 俺のようになりたかったら、読んでみな。爽快だぜ」と、読めば優越感を得られるような気分にさせてくれるのでしょうか。
売れ行きをアピールするもので、「早くも◯◯部達成!」「◯◯万部!突破」「◯◯のベストセラー」などです。売上を示すのは、「これだけの人が読んでいる。あなたも読まない!?」と言っているようです。読まないと話題について行けないよとか、これだけ売れているからいい本だ、と言いたいのでしょうか。
何かをよりどころにするもの。「◯◯氏推薦!」「◯◯大学生の愛読書」「◯◯会社で使われている」など。人名などネームバリューを使ったものは、「読む価値のあるいい本」を表しているのでしょうか。それとも、「この本を読めば、あなたもエリートになれる」との主張なのでしょうか。
受賞をアピールするものもあります。
出版社にしてみれば、売らなければ、経営は成り立ちません。多くの本が出版されるので、その中で目立たなければ売れません。次に、読みたくなるような、買いたくなるような工夫が必要です。とにかく売らなければならないのです。
同じ著者で、同じ分野の書籍をいくつも見かけます。果たして、一人の著者がこれだけの本を書けるのだろうか疑問に思うことがあります。
なぜ、このタイトルで、この能書きなのか、いつも読書前後に想像を膨らませて楽しんでいます。
しかしながら、本を選ぶ際に役に立つのは、確かな基本スペックの気がします。学校で習ったことです。何の内容なのか、何について語っているのか・・・・、です。何か5W1Hのような感じになりますが便利です。能書きに、本のサビの部分を抜粋し、解説していることがあります。直截的でわかりやすく、読むかどうかの決断がしやすくなります。
表現やデザインなどが、奇抜、奇異は、並べられた本の中で目立ちますが、ページを繰ると内容と微妙にズレていると思うことがあります。それはそれで、新しさがあり、それなりの味わいはあるのですが・・・。
読んでもらわなくても、本が売れればいいという考え方なのでしょうか。
利潤を追求しすぎると、限られた分野と内容の書籍しか作らない気がします。
これからも新手(あらて)の本作りが出てきそうです。楽しみにしています。
この書物を選んだ理由
書籍『失敗の本質』『失敗の科学』など失敗から学ぶ本を読みました。本書のタイトルを見ると、上手くいく方向に自己の行動を導いてくれる書なのだろうか、との疑問を持ちました。店頭で気になった1冊です。
私の読み方
81項目の習慣が書かれています。この1項目ずつをまとめた本は、どうも私には読みづらく感じます。項目間につながりがなく、1項目が完結しています。1項目読むと終わったという感じで、次の項目を読む際には気持ちを入れ直す感じになります。
1日1項目と決めて読めばいいのでしょうが、項目が多いと、はじめの方は忘れてしまいます。このような本をどのように読むのか、今後の課題です。
結構、著者の考え方がドライな気がしました。仕事や人の関わりを持つと、感情やしがらみが出てきます。また、今までやってきた習慣を変えるのは、なかなか困難です。惰性のように癖になっていることもありますが、経験したことのない別の方法に、不安になったり、危険を感じるからです。そして、新たにどのやり方で臨むのかを考え決めるのが最も難しい気がします。さらに、人間の執着心を断ち切る気持ちの切り替えなど、内面的な感情をどのようにコントロールしているのでしょうか。知りたいところです。
内容は、誰かの言葉を集めた感じでした。いくつかの言葉は、今までに見た本や新聞などで見かけたものがありました。1項目が短い文章なので、筆者の主張を理解したかは疑問でした。何かの経験から教訓としてこの言葉を得たということが書いてあれば、言葉の意味をもう少し正確に、より身近に理解できたかもしれません。
この本の面白いのは、ただ読むだけではありません。巻末にEXERCISE(エクササイズ)があるのです。帯の能書きを言い換えると、実行すれば成功する、ということでしょうか。なかなか、実践的な本です。ちなみに、私は付録のエクササイズはやっていません。
読書についても書かれていました。ここで書かれていたのは、知識や知恵を得て、それを実践に役立てようとする考え方のようです。自己啓発が目的のような表現ですが、自らの能力向上を図るべきとの主張をしています。
しかしながら、読む本についての考えを著していますが、本の具体的な読み方、弊サイトのような眼の使い方などの記述はありませんでした。本の読み方についても、自らが本を探し出しそれを読んで、読書能力の向上を目指せ、ということなのでしょう。
形式です。本書は「ディスカヴァー携書」とありました。「携書」を「けいしょ」と読むようです。文字、行長などは、新書のような感じです。
読んだ順番は、本書はじめから目次、おわりに、訳者あとがき、本文、おわりに、訳者あとがき、です。「おわりに」と「訳者あとがき」は、2度読んでいます。本文より先に、「おわりに」と「訳者あとがき」を読んだ方が、いいように感じました。
全体を通して、本書の考えは筋が通っているように感じました。しかしながら、やり方は人それぞれで好みもあるでしょうから、合っている人には効果のある内容と思います。
読書所要時間など
- 所要時間
- 44日3時間14分
- 読み始め
- 2017(平成29)年5月1日(月)午前8時37分~
- 読み終わり
- 2017(平成29)年6月14日(水)~午前11時51分
- 読んだ範囲
- カバー、帯、本書。ただし、奥付、書籍広告は軽く目を通しました。
取り上げられた書物など
- 雑誌『サクセス・マガジン』
出来事
腰痛で入院をする。
調べたこと
- 1 完璧(かんぺき)
- 2 手引書(てびきしょ)
- 3 エキサイティング(exciting)
- 4 見縊る(みくびる)
- 5 分かち合う(わかちあう)
- 6 生き証人(いきしょうにん)
- 7 見当違い(けんとうちがい)
- 8 擦り付ける(なすりつける)
- 9 司祭(しさい)
- 10 直向き(ひたむき)
- 11 コミットメント(commitment)
- 本書では「ひたむきに打ち込む姿勢」。
- 12 コミット(commit)
- 13 鵜呑み(うのみ)
- 14 憐憫(れんびん)
- 憐愍(れんびん、れんみん)。
- 15 阻む(はばむ)
- 16 変革(へんかく)
- 17 外界(がいかい)
- 18 威力(いりょく)
- 19 薄弱(はくじゃく)
- 20 雑事(ざつじ)
- 21 悪びれる(わるびれる)
- 22 おべっか
- 23 胡麻擂り(ごますり)
- 24 享受(きょうじゅ)
- 25 奇異(きい)
- 26 呆然(ぼうぜん)
- 27 スペクタクル(spectacle)
- 28 縁(ゆかり)
- 所縁(ゆかり)。
- 29 言い草(いいぐさ)
- 言い種(いいぐさ)。
- 30 心変わり(こころがわり)
- 31 美徳(びとく)
- 32 即効(そっこう)
- 33 妥協(だきょう)
- 34 高潔(こうけつ)
- 35 卑下(ひげ)
- 36 清貧(せいひん)
- 37 崇拝(すうはい)
- 38 講釈(こうしゃく)
- 39 秘訣(ひけつ)
- 40 自暴自棄(じぼうじき)
- 41 述懐(じゅっかい)
- 42 粘る(ねばる)
- 43 臨機応変(りんきおうへん)
- 44 リハーサル(rehearsal)
- 本書では「予行演習」。
- 45 携書(けいしょ)
- インターネットで調べました。
以下余白