『現代訳 正法眼蔵 【新装版】』
- 副題など
- 帯には「道元禅師人生論」「現代人のための正法眼蔵」とありました。
- 著者など
- 禅文化学院(ぜんぶんかがくいん)さん編著
- ※ 奥付は著者で、背表紙は編とありました。道元禅師の著された正法眼蔵の選択、現代語訳と、解題がありました。実質的に著作部分があるので「編著」とさせていただきました。
- 出版社など
- 株式会社 誠信書房 さん
- 版刷など
- 昭和43年4月初版。読んだものは、平成14年6月新装版第1刷。
- ボリューム
- 260ページ。161~216ページは、註、人名、中国禅宗関係地図、道元禅師年譜。239~260ページは、索引です。
感じたこと
思うことはいくつかあったのですが、的外れに感じました。
このたびは
「
」
ということです。
この書物を選んだ理由
20年以上前だと思うのですが、永平寺さんのドキュメンタリー番組を見たことがありました。その内容に強い印象を受けました。その後、一時、テレビで『正法眼蔵』が何度か取り上げられていました。その頃に、買ったのが本書です。
すぐに読み始めましたが、冒頭部分で挫折しました。その後、積ん読の本になりました。
弊サイトで取り上げた本には、座禅や仏教に触れてあるものがありました。本棚にあったので、読むことにしました。
私の読み方
読むのに苦労しました。
本書はじめの「序」には、難しい言葉が一杯でした。調べるのに精一杯といった感じで、わからないこともありました。いきなり、つまずきそうでした。
初めて見る言葉に戸惑いました。また、見たことのある言葉は、思っていた意味と違っていることが多々あり、読みが止まりました。本書は丁寧に言葉にフリガナが付いています。しかし、慣れていないのか、読みがしっくりきません。
また、内容を理解できず、字面を追っているような、砂をかむような感じでした。文字を見ては調べる、の繰り返しでした。読み返しもしょっちゅうでした。
一通り読み終えるのに、時間をかなり使いました。
本書は専門書と言えるのでしょうか。この分野を読むのは初めてなので、言葉や言い回し、考え方?などに、慣れるのに時間がかかったように感じます。また、学校で習う表面的な知識とは違って、内容を理解するのは難しいと思いました。本を読むにしても、まずは、この分野に詳しい人の講義などを聴く方がいいように感じました。本だと質問できないので、誤解しているかもしれません。
本書は現代語訳なので、当初は訳文だけを読むつもりでした。現代語訳を読み始めると、読み方のわからない言葉が出てきます。原文を見ると、読み方が書いてありました。
わからない言葉が出てきた時に原文を見ることにしました。ところが、原文には註があり、言葉の意味などがわかります。
結果、訳文と要約をまず読んで、原文を読み、訳文と原文を照らし合わせながら、読むようになりました。時間は、かなりかかりました。
『正法眼蔵』は、実践の書なのだそうです。座禅のやり方や人を導くための方法も書かれています。
本書は『正法眼蔵』の一部だそうです。巻末の書籍広告には『全訳 正法眼蔵〔全四巻〕』の掲載がありました。その目次を見ると、かなりの量だとわかります。
すべてを読むだけでもたいへんですが、実践を思うと気が遠くなります。
形式です。
文字の大きさ、行の長さ間隔は適当で見やすかったです。訳文と要約を上段に、原文を下段にしてあり、見比べやすかったです。
註は本文の後ろにあります。貼り替えのできる付箋(ふせん)を使って、該当するページをすぐに見られるようにしました。同じ見開きページに註がある方が見やすいですが、量が多いので難しそうです。
充実した註、地図、年譜、索引などがあり、読みをサポートしてくれます。実用的な本だと思いました。
読んだ順番は、ページ順に読みました。読後、いいと思った順番は、「はじめに」→「目次」→「解題」→本文→「序」です。全体を見渡してから、本文を読んだ方が、門外漢にはいいようです。「序」は、最後に読むのがいいと思います。難しい言葉による挫折防止だけでなく、味わいが違ってきます。
読書所要時間など
- 所要時間
- 17日13時間10分
- 読み始め
- 2017(平成29)年3月22日(水)午前10時15分~
- 読み終わり
- 2017(平成29)年4月8日(土)~23時25分
- 読んだ範囲
- カバー、帯、本書。ただし、地図、索引は必要なときに使いました。奥付は軽く目を通しました。巻末の書籍広告は、目を通しました。
取り上げられた書物など
正法眼蔵に関係する仏教関係の書物が多く紹介されていましたが、掲載を控えました。詳細は、本書をご覧ください。
出来事
4月4日(火) 将棋の最年少棋士が、デビュー戦から11連勝の新記録。
3月27日(月) 栃木県で登山訓練中の複数の高校の生徒らが雪崩(なだれ)に遭遇。
ひととき
公園の芝生に生えていたナズナです。
平成29年4月1日(土)撮影。
調べたこと
- 1 正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)
- 「ぼ」と濁るようです。
- 2 高祖(こうそ)
- 3 宗乗(しゅうじょう)
- 4 根本(こんぽん)
- 5 儀(ぎ)
- 6 相承(そうしょう、そうじょう)
- 7 高閣(こうかく)
- 8 秘蔵(ひぞう)
- 9 開版(かいはん)
- 開板(かいはん)。
- 10 宗門(しゅうもん)
- 11 学匠(がくしょう)
- 12 拝覧(はいらん)
- 参考:拝見(はいけん)。
- 13 拝読(はいどく)
- 14 仏縁(ぶつえん)
- 15 分別(ふんべつ)
- 16 不惜身命(ふしゃくしんみょう)
- 17 開山(かいざん)
- 18 鉄語
- 調べましたが、わかりませんでした。
- 19 難解(なんかい)
- 20 難得
- 調べましたが、わかりませんでした。
- 21 老婆心(ろうばしん)
- 22 禅門(ぜんもん)
- 23 学人(がくにん)
- 24 求道(ぐどう、きゅうどう)
- 25 撰述(せんじゅつ)
- 書物を著すこと。
- 26 真意(しんい)
- 27 向後(こうご)
- 28 参学(さんがく)
- 29 慶賀(けいが)
- 30 慶ぶ(よろこぶ)
- 31 次第(しだい)
- 32 茶禅(ちゃぜん)
- 33 茶禅同一味
- 「ちゃぜんどういちみ」と読むのでしょうか。茶禅一味(ちゃぜんいちみ)は、意味が載っていました。インターネットで調べました。
- 34 悟底
- 調べましたが、わかりませんでした。
- 35 真味(しんみ)
- 36 参禅(さんぜん)
- 37 茶道(ちゃどう、さどう)
- 38 現今(げんこん)
- 39 不朽(ふきゅう)
- 40 名著(めいちょ)
- 41 予て(かねて)
- 42 語訳
- この言葉は、持っている辞書には載っていませんでした。外国語なら日本語訳と使います。しかし、古典といえども日本語ですから、語訳としたのでしょうか。「現代」という文字が、省略されているようです。
- 43 略解(りゃくげ、りゃっかい)
- 44 上梓(じょうし)
- 45 飽参(ほうさん)
- インターネットで調べました。
- 46 透徹(とうてつ)
- 47 嗜み(たしなみ)
- 48 無賓主(むひんじゅ)
- インターネットで調べました。
- 49 冷暖自知(れいだんじち)
- 50 指月
- 「しげつ」と読むようです。「指月のたとえ」話があるようです。インターネットで調べました。
- 51 俟つ(まつ)
- 52 艱難辛苦(かんなんしんく)
- 53 高徳(こうとく)
- 54 眼横鼻直(がんのうびちょく)
- インターネットで調べました。
- 55 一挨一拶(いちあいいちさつ)
- インターネットで調べました。
- 56 景仰(けいこう、けいぎょう)
- 57 貽す(のこす)
- 伝えのこす。
- 58 規矩(きく)
- 59 双手(そうしゅ)
- 60 聊か(いささか)
- 61 蕪辞(ぶじ)
- 62 法施(ほうせ、ほっせ)
- 63 聖典(せいてん)
- 64 垣間見る(かいまみる)
- 65 息吹き(いぶき)
- 66 寧ろ(むしろ)
- 67 排列(はいれつ)
- 68 解脱(げだつ)
- 69 仏道(ぶつどう)
- 70 迷悟(めいご)
- 71 夾雑物(きょうざつぶつ)
- 72 譬え(たとえ)
- 73 一期一会(いちごいちえ)
- 74 鬼神(きじん)
- 75 大悟(だいご、たいご)
- 76 禅(ぜん)
- 77 奥儀(おうぎ)
- 奥義(おうぎ)。
- 78 先覚者(せんかくしゃ)
- 79 伊(かれ)
- 漢和辞典で調べました。
- 80 錯(しゃく)
- 漢和辞典で調べました。
- 81 畢竟(ひっきょう)
- 82 典籍(てんせき)
- 83 普く(あまねく)
- 遍く(あまねく)。
- 84 等閑(なおざり)
- 参考:御座なり(おざなり)。
- 85 覚者(かくしゃ)
- 86 這箇(ちょうこ)
- 這個(ちょーこ)。これ、この。
- 87 声聞(しょうもん)
- 仏教語。声聞(せいぶん)と読めば別意。
- 88 縁覚(えんがく)
- 仏教語。
- 89 薩埵(さった)
- 仏教語。
- 90 拑槌
- 「けんつい」と読むようです。辞書では「鉗鎚(けんつい)」で掲載がありました。
- 91 畢生(ひっせい)
- 92 旗標(はたじるし)
- 旗印(はたじるし)。
- 93 緊要(きんよう)
- 94 言句(げんく)
- 95 真骨頂(しんこっちょう)
- 96 厖大(ぼうだい)
- 97 転回(てんかい)
- 98 思惟(しゆい、しい)
- 仏教語と一般に使われる意味に注意する。
- 99 諄諄(じゅんじゅん)
- 100 教学(きょうがく)
- 理論と研究。
- 101 親修
- 「しんしゅう」と読むのでしょうか。調べましたが、わかりませんでした。
- 102 敷衍(ふえん)
- 布衍(ふえん)。
- 103 澎湃(ほうはい)
- 104 校合(きょうごう、こうごう)
- 105 見徹
- 調べましたが、わかりませんでした。
- 106 只管打坐(しかんたざ)
- 107 奥書(おくがき)
- 108 忽せ(ゆるがせ)
- 109 対蹠(たいしょ)
- 110 帰投(きとう)
- 111 投帰
- 調べましたが、わかりませんでした。
- 112 所以(ゆえん)
- 113 解題(かいだい)
以下余白