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読んでやる! 読んだもの
№112 『現代訳 正法眼蔵 【新装版】』

 正法眼蔵を貫くものは、真実を知ることのようです。現実を知り、現実を生きることが修行であり、悟りなのでしょうか。それは、ただ座禅をするという只管打坐(しかんたざ)の一語に表されているようです。

『現代訳 正法眼蔵 【新装版】』

副題など
 帯には「道元禅師人生論」「現代人のための正法眼蔵」とありました。
著者など
 禅文化学院(ぜんぶんかがくいん)さん編著
※ 奥付は著者で、背表紙は編とありました。道元禅師の著された正法眼蔵の選択、現代語訳と、解題がありました。実質的に著作部分があるので「編著」とさせていただきました。
出版社など
株式会社 誠信書房 さん
版刷など
 昭和43年4月初版。読んだものは、平成14年6月新装版第1刷。
ボリューム
 260ページ。161~216ページは、註、人名、中国禅宗関係地図、道元禅師年譜。239~260ページは、索引です。

感じたこと

 思うことはいくつかあったのですが、的外れに感じました。
 このたびは
「 






ということです。

この書物を選んだ理由

 20年以上前だと思うのですが、永平寺さんのドキュメンタリー番組を見たことがありました。その内容に強い印象を受けました。その後、一時、テレビで『正法眼蔵』が何度か取り上げられていました。その頃に、買ったのが本書です。
 すぐに読み始めましたが、冒頭部分で挫折しました。その後、積ん読の本になりました。
 弊サイトで取り上げた本には、座禅や仏教に触れてあるものがありました。本棚にあったので、読むことにしました。

私の読み方

 読むのに苦労しました。
 本書はじめの「序」には、難しい言葉が一杯でした。調べるのに精一杯といった感じで、わからないこともありました。いきなり、つまずきそうでした。
 初めて見る言葉に戸惑いました。また、見たことのある言葉は、思っていた意味と違っていることが多々あり、読みが止まりました。本書は丁寧に言葉にフリガナが付いています。しかし、慣れていないのか、読みがしっくりきません。
 また、内容を理解できず、字面を追っているような、砂をかむような感じでした。文字を見ては調べる、の繰り返しでした。読み返しもしょっちゅうでした。
 一通り読み終えるのに、時間をかなり使いました。
 本書は専門書と言えるのでしょうか。この分野を読むのは初めてなので、言葉や言い回し、考え方?などに、慣れるのに時間がかかったように感じます。また、学校で習う表面的な知識とは違って、内容を理解するのは難しいと思いました。本を読むにしても、まずは、この分野に詳しい人の講義などを聴く方がいいように感じました。本だと質問できないので、誤解しているかもしれません。

 本書は現代語訳なので、当初は訳文だけを読むつもりでした。現代語訳を読み始めると、読み方のわからない言葉が出てきます。原文を見ると、読み方が書いてありました。
 わからない言葉が出てきた時に原文を見ることにしました。ところが、原文には註があり、言葉の意味などがわかります。
 結果、訳文と要約をまず読んで、原文を読み、訳文と原文を照らし合わせながら、読むようになりました。時間は、かなりかかりました。

 『正法眼蔵』は、実践の書なのだそうです。座禅のやり方や人を導くための方法も書かれています。
 本書は『正法眼蔵』の一部だそうです。巻末の書籍広告には『全訳 正法眼蔵〔全四巻〕』の掲載がありました。その目次を見ると、かなりの量だとわかります。
 すべてを読むだけでもたいへんですが、実践を思うと気が遠くなります。

 形式です。
 文字の大きさ、行の長さ間隔は適当で見やすかったです。訳文と要約を上段に、原文を下段にしてあり、見比べやすかったです。
 註は本文の後ろにあります。貼り替えのできる付箋(ふせん)を使って、該当するページをすぐに見られるようにしました。同じ見開きページに註がある方が見やすいですが、量が多いので難しそうです。
 充実した註、地図、年譜、索引などがあり、読みをサポートしてくれます。実用的な本だと思いました。

 読んだ順番は、ページ順に読みました。読後、いいと思った順番は、「はじめに」→「目次」→「解題」→本文→「序」です。全体を見渡してから、本文を読んだ方が、門外漢にはいいようです。「序」は、最後に読むのがいいと思います。難しい言葉による挫折防止だけでなく、味わいが違ってきます。

読書所要時間など

所要時間
17日13時間10分
読み始め
2017(平成29)年3月22日(水)午前10時15分~
読み終わり
2017(平成29)年4月8日(土)~23時25分
読んだ範囲
 カバー、帯、本書。ただし、地図、索引は必要なときに使いました。奥付は軽く目を通しました。巻末の書籍広告は、目を通しました。

取り上げられた書物など

 正法眼蔵に関係する仏教関係の書物が多く紹介されていましたが、掲載を控えました。詳細は、本書をご覧ください。

出来事

 4月4日(火) 将棋の最年少棋士が、デビュー戦から11連勝の新記録。
 3月27日(月) 栃木県で登山訓練中の複数の高校の生徒らが雪崩(なだれ)に遭遇。

ひととき

 公園の芝生に生えていたナズナです。

ナズナ
 平成29年4月1日(土)撮影。

調べたこと

1 正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)
 「ぼ」と濁るようです。
2 高祖(こうそ)
3 宗乗(しゅうじょう)
4 根本(こんぽん)
5 儀(ぎ)
6 相承(そうしょう、そうじょう)
7 高閣(こうかく)
8 秘蔵(ひぞう)
9 開版(かいはん)
 開板(かいはん)。
10 宗門(しゅうもん)
11 学匠(がくしょう)
12 拝覧(はいらん)
 参考:拝見(はいけん)。
13 拝読(はいどく)
14 仏縁(ぶつえん)
15 分別(ふんべつ)
16 不惜身命(ふしゃくしんみょう)
17 開山(かいざん)
18 鉄語
 調べましたが、わかりませんでした。
19 難解(なんかい)
20 難得
 調べましたが、わかりませんでした。
21 老婆心(ろうばしん)
22 禅門(ぜんもん)
23 学人(がくにん)
24 求道(ぐどう、きゅうどう)
25 撰述(せんじゅつ)
 書物を著すこと。
26 真意(しんい)
27 向後(こうご)
28 参学(さんがく)
29 慶賀(けいが)
30 慶ぶ(よろこぶ)
31 次第(しだい)
32 茶禅(ちゃぜん)
33 茶禅同一味
 「ちゃぜんどういちみ」と読むのでしょうか。茶禅一味(ちゃぜんいちみ)は、意味が載っていました。インターネットで調べました。
34 悟底
 調べましたが、わかりませんでした。
35 真味(しんみ)
36 参禅(さんぜん)
37 茶道(ちゃどう、さどう)
38 現今(げんこん)
39 不朽(ふきゅう)
40 名著(めいちょ)
41 予て(かねて)
42 語訳
 この言葉は、持っている辞書には載っていませんでした。外国語なら日本語訳と使います。しかし、古典といえども日本語ですから、語訳としたのでしょうか。「現代」という文字が、省略されているようです。
43 略解(りゃくげ、りゃっかい)
44 上梓(じょうし)
45 飽参(ほうさん)
 インターネットで調べました。
46 透徹(とうてつ)
47 嗜み(たしなみ)
48 無賓主(むひんじゅ)
 インターネットで調べました。
49 冷暖自知(れいだんじち)
50 指月
 「しげつ」と読むようです。「指月のたとえ」話があるようです。インターネットで調べました。
51 俟つ(まつ)
52 艱難辛苦(かんなんしんく)
53 高徳(こうとく)
54 眼横鼻直(がんのうびちょく)
 インターネットで調べました。
55 一挨一拶(いちあいいちさつ)
 インターネットで調べました。
56 景仰(けいこう、けいぎょう)
57 貽す(のこす)
 伝えのこす。
58 規矩(きく)
59 双手(そうしゅ)
60 聊か(いささか)
61 蕪辞(ぶじ)
62 法施(ほうせ、ほっせ)
63 聖典(せいてん)
64 垣間見る(かいまみる)
65 息吹き(いぶき)
66 寧ろ(むしろ)
67 排列(はいれつ)
68 解脱(げだつ)
69 仏道(ぶつどう)
70 迷悟(めいご)
71 夾雑物(きょうざつぶつ)
72 譬え(たとえ)
73 一期一会(いちごいちえ)
74 鬼神(きじん)
75 大悟(だいご、たいご)
76 禅(ぜん)
77 奥儀(おうぎ)
 奥義(おうぎ)。
78 先覚者(せんかくしゃ)
79 伊(かれ)
 漢和辞典で調べました。
80 錯(しゃく)
 漢和辞典で調べました。
81 畢竟(ひっきょう)
82 典籍(てんせき)
83 普く(あまねく)
 遍く(あまねく)。
84 等閑(なおざり)
 参考:御座なり(おざなり)。
85 覚者(かくしゃ)
86 這箇(ちょうこ)
 這個(ちょーこ)。これ、この。
87 声聞(しょうもん)
 仏教語。声聞(せいぶん)と読めば別意。
88 縁覚(えんがく)
 仏教語。
89 薩埵(さった)
 仏教語。
90 拑槌
 「けんつい」と読むようです。辞書では「鉗鎚(けんつい)」で掲載がありました。
91 畢生(ひっせい)
92 旗標(はたじるし)
 旗印(はたじるし)。
93 緊要(きんよう)
94 言句(げんく)
95 真骨頂(しんこっちょう)
96 厖大(ぼうだい)
97 転回(てんかい)
98 思惟(しゆい、しい)
 仏教語と一般に使われる意味に注意する。
99 諄諄(じゅんじゅん)
100 教学(きょうがく)
 理論と研究。
101 親修
 「しんしゅう」と読むのでしょうか。調べましたが、わかりませんでした。
102 敷衍(ふえん)
 布衍(ふえん)。
103 澎湃(ほうはい)
104 校合(きょうごう、こうごう)
105 見徹
 調べましたが、わかりませんでした。
106 只管打坐(しかんたざ)
107 奥書(おくがき)
108 忽せ(ゆるがせ)
109 対蹠(たいしょ)
110 帰投(きとう)
111 投帰
 調べましたが、わかりませんでした。
112 所以(ゆえん)
113 解題(かいだい)

以下余白

更新記録など

2017年4月9日(日) : アップロード