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読んでやる! 読んだもの
№47 『いちばんやさしいWordPressの教本』

 WordPressのマニュアル本の2冊目です。今回はインプレスさんのものを読みました。インプレスさんと言えばできるシリーズですが、本書は「いちばんやさしい教本」シリーズです。3人の講師がそれぞれのパートを丁寧に解説しています。初心者の疑問を会話形式で回答していますが、ツボを押さえています。サーバーやWordPressのテーマを決めて解説していますが、その選択は初心者の迷う無駄がありません。本書は、中小企業や個人の商用を対象にしているようです。おそらく、この一冊でホームページやブログは出来上がると思います。すばらしいマニュアルです。

『いちばんやさしいWordPressの教本』

副題など
「人気講師が教える本格Webサイトの作り方」
「はじめてでも、挫折しません」
著者など
石川 栄和(いしかわ ひでかず)氏著
大串 肇(おおぐし はじめ)氏著
星野 邦敏(ほしの くにとし)氏著

以上、共著

出版社など
インプレスさん
版刷など
2014年11月初版。読んだものは、2015年2月第1版第2刷。
ボリューム
255ページ

感じたこと

 こんなに簡単にWebサイト(ホームページ)ができるのか!のひとことです。
 WordPress(ワードプレス)とは、何もの?といつも思っていました。CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)の1つであることは知っていましたが、具体的に何ができるのかは知りませんでした。
 私がWebサイトを作ろうした時、専用の制作ソフトしか思い浮かびませんでした。そのソフトは、HTMLやCSSの少しの知識が必要だと聞いていました。また、Webサイトが簡単に作れると言われるCMSも検討しましたが、理解しきれませんでした。そして、専用ソフトがなくても、Webサイトができることがわかりました。それなら、テキストファイルにHTML、CSSを書き込んで、Webサイトを作ろうと学習を進めました。今から思えばもっとよく調べて比較検討しておくべきでした。

 本書を読んで、私がWordPressに感じたことは、まず、ブログから進化したソフトであることです。ブログとは、投稿したものに閲覧者がコメントできるシステムです。この点から、発展しているので、アップロードが簡単、情報の流通性が高い、ことが挙げられます。
 WordPressはテーマ(ページのひな形)とプラグイン(追加できる特定の機能)を使いますが、この2つとも世界中の人が開発をしています。このことは、Webサイトの「システムを作る人」と「コンテンツ(内容)を作る人」の分業化ができたことを意味します。HTMLでWebサイトを運営する人は、ページの作成技術とコンテンツ作成の両方が必要でした。
また、世界中の人がその開発に携わっていることは、時流に即している、または、流行を作っている、と言えます。パソコンだけでなく、タブレットやスマートフォンに対応するレスポンシブルがその例です。

 私が理解できなかったことに、システムがありました。
 自分で作るサイトはネット上のサーバーにHTMLやCSSなどのファイルを置いています。CMSは、それにソフトが加わるだけです。ネット上のサーバーに、ソフトがあるかないかの違いなのです。サーバーのソフトで、コンテンツファイルを作り、ネット上のサーバーにそのファイルを保存します。サーバーに、ワープロを入れたようなものです。

 本書の特徴は、レンタルサーバーとテーマ(ページのひな形)を決めて解説をしていることです。レンタルサーバーは「さくらインターネット」さん、テーマは「BizVektor(ビスベクトル)」さんです。さくらインターネットさんはレンタルサーバーの老舗です。本書で見る限り、テーマはビジネスによく対応しています。この2つのチョイスは、よく考えていると思いました。
 マニュアルというと、あれもこれもと広範囲に説明しがちです。その結果、いざ、はじめるとつまずくことがあります。レンタルサーバーとテーマ(ページのひな形)を決めて解説したことで、よりわかりやすく、実戦的になっています。また、本書のとおりにすれば、Webサイトが出来上がります。
 Webサイトをはじめて運営する人にとって、レンタルサーバーの選定と接続、テーマ(ページのひな形)選びが難題です。レンタルサーバーもテーマ(ページのひな形)もいくつもあるので、何を基準にどうしてよいかわかりません。これらを決めて解説したことは、その難題を解消したことになります。モデルケースを実践していけば、より理解が深まります。その後、レンタルサーバーやテーマ(ページのひな形)を変更するのは、それほど抵抗はないはずです。

 本書は、はじめてWebサイトに挑戦しようとする人をよく見て作られています。HTMLやシステムが理解できなかったとしても、Webサイトを運営できるマニュアルだと思います。それぞれのシーンに最適な、レンタルサーバー、テーマ(ページのひな形)を決めたWordPressのマニュアル本が、これから主流になることでしょう。
 私は本書を一気に読んでしまいました。何をすればいいか、わかるからです。はじめてWebサイトを作る人には、最適なマニュアル本だと思います。

この書物を選んだ理由

 弊サイトはレスポンシブルに苦労しています。当初は3カラムのページでした。ところが、パソコンがタッチパネルになり、2カラムでナビを指で操作しやすいように改造しました。その後、スマートフォンを関係者が購入したため、それに対応する必要が出てきました。近頃、アップロードされたページは、スマートフォン対応に挑戦中のものです。挑戦中のものをパソコン、スマートフォンで見ると、出来が悪く自分でも嫌になってしまいます。今までもこのページ作りに多くの時間と労力を使ってきました。そのため、コンテンツ(内容)作りに集中できないのです。これを解消するために、CMSであるWordPressがどのようなものであるか学習することにしました。WordPressに関する書籍は多くありますが、初心者向けで、新しく、よく売れているものを条件としました。その結果、本書『いちばんやさしいWordPressの教本』(インプレスさん)の第2版を選びました。

私の読み方

 見やすい、わかりやすい書籍でした。受講生と講師の会話パートは、現実味のある内容です。この会話パートを読むと、次を読むのに入りやすくなりました。問いかけをすることで、注意力が高まるようです。
 手順です。ページ左にモニター(パソコン画面)の写しがあり、右側に手順が書いてあります。手順からモニターの映しに赤い線が引っ張ってあります。その線が交差しているところは少ないのですが、交差していてもなぜか見やすいのです。何かきまりがあるのかと考えましたが、答えは出ませんでした。記載の多い箇所にストレスを感じないのは、冷静な操作を求められるマニュアルには大切なことです。

 読み方は、見開きページ全体を映して、必要なところを読む方法です。モニターの写しと手順を見る際、赤い線がどこにつながっているのかはっきりと意識できるので、効率よく読めました。文字を一つ一つ見ると小さいのですが、読んでいるときは、そのことを忘れていました。
 図のあるマニュアル本は、1文字に焦点を合わせる見方では、理解しづらく、疲れやすいと思います。

読書所要時間など

所要時間
2日4時間15分
読み始め
2015(平成27)年5月20日(水)午前2時22分~
読み終わり
2015(平成27)年5月22日(金)~午前6時37分
読んだ範囲
広告、用語集、索引、著者紹介のページは軽く目を通しました。それ以外はすべて読みました。

出来事

 5月29日(金) 鹿児島県の口永良部島の新岳が噴火。全島民が避難。

ひととき

ハマヒルガオ

 浜昼顔(ハマヒルガオ)です。阪神甲子園球場から南に1.5㎞ほど行くと海岸に出ます。陸地のここは、浜甲子園です。沖にある人工島は甲子園浜です。紛らわしい町名ですね。この浜辺は野鳥やカニなどの小動物がおり、一部、生物の保護地区になっています。戦前は川西航空機(株)さん(現在の新明和工業(株)さん)の工場だったようで、海岸には飛行艇を海面に誘導するコンクリートの造形物がわずかに残っています。住宅や企業が密集していますが、砂浜があり自然が豊かです。ここ(保護地区の外)で撮ったのがハマヒルガオです。
 2015(平成27)年5月23日(土)撮影。

更新記録など

2015年6月3日(水) : アップロード
2016年1月21日(木) : レスポンシブ様式に改装