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読んでやる! 読んだもの
№45 『できる PhotoshopElements11』

 できるシリーズの『PhotoshopElements11』を取り上げました。パソコンを買ったときに、パッケージ版で付いていました。しかし、試しに使ってみたものの、使いこなせませんでした。悔しいので、きちんと学習することにしました。使い慣れた「できる」シリーズで学習を進めました。

『できる PhotoshopElements11』

著者など
樋口 泰行(ひぐち やすゆき)氏&できるシリーズ編集部さん
出版社など
インプレスジャパンさん
版刷など
2012年11月初版発行
ボリューム
318ページ

感じたこと

 マニュアル本です。以前にも、できるシリーズを取り上げています。前回は『PowerPoint』でした。本の構成は同じです。

   このたび取り上げた『PhotoshopElements』と『PowerPoint』の違いについて考えてみます。
 解説にMacが入るか入らないかです。『PowerPoint』はWindowsのみで解説されていますが、『PhotoshopElements』はWindowsとMacの両方の解説があります。2つのOS(operation system)に対応するため、気持ちとして構成に複雑さを感じます。
 取り扱ったソフト(application software)に、性質の違いがあります。『PowerPoint』は、プレゼンテーションに使うスライド機能を解説するため、1つの作品を作るように本が作られています。ですから、自分の思うプレゼンテーションを作るには、ページを追っていけば作品ができていきます。
 次に『PhotoshopElements』ですが、機能ごとに解説をしています。カメラを使う人にとっては、必要な箇所だけ読めばいいのです。人物画像の赤目、手ぶれ、ぼかし、角度などです。複数使う場合も出てくるでしょう。

 機能ごとに解説してある『PhotoshopElements』の本を、すべての機能を試しながら読み進めるのは非効率です。
 効率的な本の使い方は、第一章のソフトの解説、起動や終了をまず読みます。そして、「本書でマスターできる主な補正・加工の一覧」「目次」でどのような機能があるのか知っておくことが必要です。必要が生じたときに、目次などを見て、該当の箇所を見る、ということになります。

 しかし、私は、この本の本文をはじめから終わりまで読んでみました。そして、できるだけ実際にパソコンを使って、自分がとってきた写真に補正や加工をしてみました。そこで気がついたのは、ソフトの特徴です。
 ソフトの「整理」と「写真の編集」の関係、範囲の指定の仕方、レイヤーの働きなどは、予め知っていて損はないと思いました。必要が出てきて、その時はじめてその使い方を経験すると、戸惑うと思います。そして、補正や加工をするまでに疲れてしまいそうです。ソフトの使い方の特徴を知るためにも、使いそうな機能は予めパソコンで試す方がよいように思います。

 本書を見る前に『PhotoshopElements』を使ったことがありました。ソフトを開けば使い方がわかるだろうと思っていたのは間違いでした。初心者である私には敷居の高いソフトでした。その中で気づいたのが、上書きとか削除をすると、ファイルのデータがそうなることです。本書にも注意点として記載があります。加工したものはソフトのファイルに記録されるだろうと思っていたのは、間違いでした。ソフトの削除ボタンを押すと、元のファイルからデータがなくなるのです。仕方なく、バックアップ用のディスクからコピーをとり、元のファイルに貼り付けました。
 この対策として、対象のデータのコピーをとり加工用のファイルを作って、それをソフトで補正や加工をすると安心です。上書きしても削除しても、パソコンの中に元データがあるからです。この経験から、加工用の新たなファイルのデータで学習を進めました。

 『PhotoshopElements』は有名なソフトでわかりやすそうなイメージがありますが、細かい点で注意が必要です。本(マニュアル)必読のソフトです。曖昧な操作をして、大切なデータを消してしまっては取り返しがつきません。また、必要なボタンを見ておいた方がスムーズに操作できます。
 実際に小学校の給食表を加工してみました。給食表はA3で作られています。プリンターはA3サイズに適応していないため、それをA4サイズ2枚に分けてコピーしたものを棚の壁面に貼っています。しかし、そのコピーは、重複したり、余分なものが写ったり、表が斜めになったり、字がかすれたりと出来がよくありません。そこで、プリンターのスキャナー機能を使いました。写真モードで読み取り、そのデータを『PhotoshopElements』で加工します。横線を水平にし、余分な部分を削り、字が見えやすいように補正をしました。そして、プリントアウトしました。なかなかの出来栄えでした。しかも、簡単でした。

 最後に、『PhotoshopElements』は、スライドショーやフェイスブックへの配信などの機能もあります。たいへん優れたソフトです。そして、これらの機能を使いこなせれば、驚くような作品ができることもわかりました。そして、気をつけたいのは、このソフトに頼り過ぎないことです。いくらソフトがよくても、写真の出来がそれなりなら、補正や加工もそれなりにしかなりません。ですから、ソフトを意識しながらも、写真を撮る技術を向上させることも必要です。

この書物を選んだ理由

 「感じたこと」に書きましたが、ソフトの削除ボタンを押して元ファイルからデータを消してしまったことが、『PhotoshopElements』を学習するきっかけです。いくつかの出版社からこれに関する書籍がありました。どれを選ぶべきか迷いました。できるシリーズの読み方を経験しているので、時間と労力の省力化を狙い、この書籍を選びました。

私の読み方

 マニュアル本です。過去に『PowerPoint』を取り上げました。この時できるシリーズを使いました。弊サイトとしては、『PhotoshopElements』については、別の出版社の書籍を取り上げたかったのですが、慣れや効率を優先しました。
 このたびの書籍は、WindowsとMacの2つのOSに対応できるように作られていました。読み方としては、どちらかのOS部分は読む必要はありません。しかし、違うOS部分にきたとき、一度は視線がそこに行ってしまいます。そして、少しは読んでしまうのです。できるだけ、見開きページ全体を映すように見ていますが、意識は惰性でその箇所に行ってしまいます。読みの流れがそこで止まってしまいます。もしかすると、2つのOS用に別々に書籍を作った方が見やすいかもしれません。(買う際に注意力が必要になりますが。)
 実際にパソコンを使っての学習です。本書どおりにうまくいかないときもありました。同じところを何回も読み、パソコンの操作も何回もしたところがありました。思うように写真を加工できないので、イライラして疲れてしまったこともありました。そんなときは一旦中断し、翌日にすることにしました。早く読み進めたい気持ちはありますが、ダラダラ同じことの繰り返しはやる気を無くします。気持ちを切り替えると、やる気を保ったまま再度挑戦できました。とことんやる気を無くすと、学習自体を止めそうです。
 気持ちの切り替えということでは、同じことを長時間しない方がよさそうです。できてもできなくても、60分とか90分など時間を決めて取り組むのも1つの方法です。このように考えると学習には時間がかかります。1日当たりの時間は短くても、日数は必要になります。
 目と意識の使い方は、見開きページ全体が映るようにして、必要なところを読みました。書籍の置く場所はパソコンの手前で、目玉クリップで見開いた状態にしました。パソコンの操作中、モニター(画面)とキーボードが映るようにしました。この時、残念ながら書籍は見えませんでした。こうすると、姿勢をあまり崩さず、ゆったりとした気持ちで学習ができます。目や肩など疲れの程度が少ないようです。

読書所要時間など

所要時間
14日2時間1分
読み始め
2015(平成27)年5月1日(金)15時14分~
読み終わり
2015(平成27)年5月15日(金)~17時15分
読んだ範囲
「まえがき」や「できるシリーズの読み方」から本文まで。問題、回答、付録、用語集は軽く目をとおしました。索引は、必要なときに見ました。

更新記録など

2015年5月20日(水) : アップロード
2016年1月21日(木) : レスポンシブ様式に改装